電力買い取り中止はチャンスか

電力会社による、電力の買い取りを取りやめるというニュースが流れていました。

そもそも私はこの「電力買い取りシステム」には疑問を持っています。

これは例えば個人の家に太陽光発電システムを設置して発電した電力を、送電線を使って電力会社に買い取ってもらう、ということです。

今回の買い取り取り止めの理由は、「設備が追い付かないから」だそうです。この制度に乗せられて、大金を使って建設したメガソーラー施設とかは、どうなるんでしょうか。

と、ここまでは行政への不平不満なんですが、実はこの出来事は大きなチャンスなのではないかと思っているのです。

屋根に太陽光パネルを付けてるんだから、そのままその家で電気を使ってしまえばいいはずです。ところがそういう使い方はできないのが現状です。技術的にできないとは思えません。多大なロスを発生させながら、電力会社が買い取るという方が、技術的に難しいのではないでしょうか。屋根に太陽光パネルが付いた、オール電化の家、でも発電した電力を自宅では使えない、などは滑稽なハリボテの感すらあります。

簡単に言って、電気工事の資格を持っている人が配電の工事をして、自宅で発電した電力を自宅で使えるようにするだけでいい、と思います。

具体的、現実的には、例えば昼間の冷蔵庫の電気は自家発電の電力を優先的に使って、天候や日照時間の関係で一定の電圧を確保できなくなったら、電力会社からの電源に自動で切り替える仕組みにするということです。

恐らく、障壁になるのは各種の法律だけだと思います。太陽光発電システムの価格も、買い取りシステムを前提に助成金とかが含まれているのかもしれません。しかし、実際問題として買い取りシステムが機能しない、と電力会社がギブアップしているんですから、法律を再検討すべきです。あくまでも電力は電力会社から受け取らなければならない、という前提は一旦崩す必要があるでしょう。

いままで電力は独占産業として自由に活動を謳歌してきましたが、原発事故以降、電力に関する関心が高くなると、色々な疑問がわいてくると思います。

そういうわけで、今回の電力買い取りの取り止め騒動は、一般の消費者や電力会社以外の人にとって、大きなチャンスなのではないかと思っているのです。

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