空中散歩への挑戦

これまで2回、竿の先に小型カメラをつけて、視点の高い空中散歩風映像を撮ろうとしているんですが、一難去ってまた一難、という感じで、次々と新たな課題が発生してしまい、なかなか満足のいく映像が撮れません。

当初、壊れたつり竿の先を切って、その先にカメラを付けました。釣竿は高さが稼げる上に比較的軽いので、柔らかい竿先を切って使えば、カメラも小さいこともあってうまくいくかと思いました。結果は竿全体のシナリでブレがひどく、使い物になりませんでした。考えてみれば釣竿はシナリが売りなので当たり前のことです。

次に、多少高さを諦めてでも、シナリの少ない棒を使うことで改善しようとしました。実験として、森の中で撮影したのですが、結果は、ブレは軽減したものの、特に浮遊感や、高い視点の映像という感じはありませんでした。森の中の木は、映像で見ても大きさが分からず、3メートルの高さから見た映像、とは認識出来ないんですね。単に手持ちカメラで歩きながら撮影した映像にしか見えませんでした。これはやってみないと想像がつきませんでした。

そこで、撮影中に意識して高さを変化させることを考えました。それで高さを感じさせたり、浮遊感を出せたりしそうです。しかし、棒の先にカメラを固定していると、竿の角度と一緒に映像も傾いてしまいます。そこで作ったのがこんな装置です。 

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以前にビデオカメラ用の大型スタビライザーを試作したときに、X軸Y軸の動きが比較的自由で滑らかな、回転式キャスターを使った経験を応用してみました。

概ね良さそうにも見えるんですが、公園で撮影してみたところ、やはり可動部分が増えたことで、無駄なブレが増加。それならと、釣り用の重りを付けて、ブレ軽減の具合を実験。しかし、思ったほどブレが軽減せず、また、無駄に重くなるのであれば、小型のウェアラブルカメラを使う意味が無いぞ、ということに気付き、一旦、実験を中断することにしました。一応、試しに映像編集ソフトの手振れ補正フィルターを使ってもブレは軽減できず、ブレの激しい映像を見続けて酔って気持ち悪くなるという事態に。

そもそもブレと言うのは、慣性が小さいから起きるものです。重くして慣性を大きくすれば、ブレの軽減が期待できます。

そして慣性を大きくする方法はもうひとつあります。今まで何度か製作をトライして挫折した「ジャイロ」です。船の揺れを小さくするジャイロ装置などは、揺れが50%も軽減するそうなので、早速設計。次回は工作と実験結果を報告します。

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