低予算で本格B級モンスター映画を作る方法(13)・ワニガメのミニチュア工作

 油粘土での原型制作&石膏型取り

今回の「7日間プロジェクト」に、小道具の制作の時間は含めていません。

「3分クッキング」に、あらかじめ買出しをして、下ごしらえをする時間が含まれていないことと同じとお考えください。

今回は当初の想定以上に、ワニガメが多く登場する事になりました。1体だけなら通常の工作で済ませるのですが、恐らく5,6体は作ることになりそうなので、あまり得意ではないのですが、石膏で型を作って、複製する事にします。

材料はおなじみの100均ショップの油粘土。子供向けの粘土なのでかなり柔らかく、原型作りには向いてません。ただ、安いので。

ワニガメ1

普通は実物大のスケッチを描いて、形状を把握したりしてから作るのですが、今回は全体的にラフな工作で進めたいので、大きさだけ決めて、ワニガメの写真を見ながら作ることにします。

甲羅の造形等も、もっとリアルにしようと思ったのですが、いつもの石粉粘土と違って、とにかく柔らかくて扱いにくいので、最低限の造形に留めました。

ワニガメ2

なぜ、石粉粘土を使わないかというと、今回は、石膏で型を取るからです。通常、石膏で型を取る際は、油土のような、固まらない粘土を使います。その方が、石膏から原型を外しやすいからです。

カメは甲羅と体を分けて作ることにします。甲羅は硬い素材で、手足や首は柔らかい素材で作って組み合わせたいからです。さらに、怪物に噛み砕かれるワニガメは、甲羅が割れやすいもので作る予定です。アイデアはありますが、上手く行くかどうかは、現時点では分かりません。

石膏は、水と正しい比率で混ぜ合わせると反応して、発熱しながら短時間で固まります。ただ、硬化した後、乾燥させると強度が増すので、数日間、このまま放置しておくことにします。

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・2日目 シナリオ作成
・3日目 背景撮影
・4日目 絵コンテ作成
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