町おこしの映画を16万3千円で作る方法

オーソドックスなやり方では数百万円は必要

超低予算で映画を制作する前提になるのは、

  • 従来の映画作りのしきたり
  • 演技者のやりがい

は優先しないという事です。

ストーリーに観光地を織り交ぜて紹介することで、いわゆる「聖地巡礼」を目論む発想は悪くありません。

その際、重要になるのは、

  • ストーリーがエンタメとして面白いこと
  • 撮影のコストを少なく押さえられること

でしょう。

そのうち、今回は「撮影のコスト」だけ考えてみます。

昔ながらの、「正当な映画の撮り方」をすれば、5000万円くらい掛かるのが普通ですが、低予算の作品作りに慣れている、セミプロのスタッフ、出演者で作れば、1/10の500万円くらいでも出来そうです。

ここでは、さらに低予算での映像制作を目指して、私流の邪道な手法で考えてみたいと思います。

作品の長さは50分。

主要な登場人物は3人程度。

シーンの数は30くらい。カット数は300と仮に考えましょう。

登場させる舞台の半分は、その街で特徴的な景色の場所や、観光地です。

同じ場面も登場するので、実際の撮影場所は20箇所くらいでしょうか。

まずは、オーソドックスな撮影手法の場合。

平均すると、1箇所の撮影に1日費やすことになります。

すると、撮影完了に正味20日間。

雨天のための予備日を2日間用意すると、22日間。

仮にスタッフを

  • 監督兼カメラマン
  • 録音担当

の2人だけとします。かなり身軽な体制です。

出演者3人+スタッフ2人の5人の撮影隊と考えてみましょう。

人件費¥20000/1日くらい、宿泊費¥5000と考えると、

人件費¥20,000+宿泊費¥5,000×5人x22日間で、¥2,750,000

これに5人分の往復の交通費を足すと、映像素材の確保が出来ることになります。

次に、私のオリジナル「スーパープリヴィズ方式」を使った場合。

背景と人物を別々に撮影して合成する手法なので、現地に行くのは、監督兼カメラマンの一人だけです。

背景映像を撮影するだけなので、撮影場所1箇所に対して30分ほどで済みます。

3日間あれば、20箇所の撮影は出来るでしょう。予備日を入れて4日間としましょうか。

背景映像の撮影に掛かるコストは、

人件費¥20,000+宿泊費¥5,000×1人x4日間で、¥100,000。

人物は室内でグリーンバック撮影をします。

セッティングさえしてしまえば、1時間に5カット程度のペースを保ったまま撮影できます。

1日10時間、50カット撮影するとして、300カットに6日掛かりますが、雨による撮影中止の心配はありません。

人件費¥20,000×5人+場所代¥5,000×6日間で、¥63,000。

背景と人物映像の素材を揃えるのに。¥100,000+¥63,000で、¥163,000です。

オーソドックスなやり方では、¥2,750,000

映像合成を前提とすれば、¥163,000

撮影コストは1/16以下ということになります。

グリーンバック合成を前提とした、いわゆる「特撮映像」になるので、完全にロケ撮影と同じ映像にはなりません。合成映像であることがはっきりと分かってしまう場面もあるでしょう。

役者の芝居も、現地の空気感の中で行なうものでないので、いわゆる「嘘の演技」になってしまうでしょう。役者の自己満足は低くなると思われます。

しかし、

撮影コストが1/16以下になる

という圧倒的なメリットは無視できないはずです。

映像合成による、「不自然さ」をカバーするのは、言うまでもなく、「ストーリーの面白さ」です。

実際、面白いストーリーは

  • 映像センスの無さ
  • 役者の演技力の無さ
  • 資金不足による映像の貧しさ

を十分にカバーする力を持っています。

例えば、上等でない映像合成が満載のB級モンスタームービーがあります。

多くの場合、「つまらない」という印象が残るので、「程度の低い合成映像の作品はつまらない」と勘違いしがちですが、実は違います。

映像的には同程度であるにもかかわらず、「結構、面白かった」と思わせる作品もあるからです。

その作品に間違いなく言えることは、「ストーリーが面白かった」という事です。

私は、あらすじドットコムさんのメソッドを徹底して活用することで、システマチックに「面白いエンタメストーリー」を作る事を目指し、そのストーリーを映像作品としてアウトプットする手法は、映像合成を前提とした、「スーパープリヴィズ方式」を採用することで、「面白く低コストな映像作品」を量産しようと考えています。

今後、町おこしを目的とした映画やミニドラマの制作をお考えの方は、協力出来ることがあるかもしれません。

ぜひ、ご連絡ください。

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