綺麗なPR動画が不要な理由
テレビCMの効果も無くなったのに、なぜその真似をしたがるのですか?

「企業向けのビデオを制作」と言うと、いまだに派手で格好の良い「プロモーションビデオ」を作りたがる人がいます。
大抵の場合、完成した映像は作り手の「自己満足」で終わります。それによって、新しい売り上げが発生することは無いでしょう。
もちろん、お仕事なので、依頼をされれば作りはしますが、「お金を掛けてビデオを作ったけど、特に効果は無かったね」と言われることは明白です。作り手としては「マイナスの実績」にしかなりません。
ですから私は、「単なるプロモーションビデオ」は出来るだけ作りたくないんです。
そもそも、大企業がテレビCMとして流すような、「イメージ広告」は、年商数十億円規模の企業が、ブランドイメージを定着させるための映像です。
バブル期に許されていた、企業の無駄遣いの一環としての「プロモーションビデオ」のようなものを作る意味はなんでしょう?
「あの会社、経営が苦しそうだったけど、あんな無駄遣い出来てるんだから大丈夫そうだね」という評判を作ることです。
これは、ラスベガスのカジノで、わざと派手に負けて帰っていく大企業の経営者と同じ戦略です。
冷静に考えてみてください。
無名の中小企業が、「清涼飲料水のCMのように爽やかで格好の良いプロモーションビデオ」を作れば、注文が入りますか?
機械部品メーカーが、「社員全員がダンスする面白動画」を作って、新規のお客さんから問い合わせが来ますか?
- まずは認知されないと
- 露出を増やすことが大事
ということだけに盲目的に囚われて、方向性を間違えて目立っても、プラスにならないどころか、信用を失いかねないということに気付くべきです。(イベント企画会社などでは有効でしょう)
ビデオは派手な映像も作れます。でも、大手企業が認知度をキープするために作る、「イメージ広告としてのテレビCM」の真似をしても意味が無いんです。
必要なのは、「お客さん予備軍が知りたい情報を伝える」という当たり前のことです。
見込み客に情報を伝える営業マンの分身を作れ
例えば、あなたがネジ工場を経営しているとします。
職人の腕も確かで、特殊な金属の加工も出来る、という特色もあるかもしれません。
課題は、「新規顧客の開拓」。
「鉄でなく、特殊な合金を使って、特注のネジを作れる工場はないか?」
という見込み客に、「うちなら出来ますよ」と伝えて、証拠を見せれば、受注できる可能性は出てきますよね?
一方で、従業員全員でダンスしている動画の中に、「職人技で特注ネジを作れます!」と宣言しても、どこまでが冗談なのか分からないじゃないですか。
あなたがやるべきことは、
- 誠実に
- 分かりやすく
営業マンのように「正しい情報を発信すること」です。
その発信を、足を使って一軒一軒営業して説明する代わりに、ビデオを使って24時間365日、視聴できるようにするのが、「企業ビデオの活用」です。
具体的なビデオの内容
まず、あなたの工場では何が出来るのかをリストアップします。
ここで、「うちは特色が無いから」という声が必ず出ます。しかし、特色や魅力は自分自身には分かりません。そこに第三者を交える意味があります。
「こういうことが出来ます」という情報と共に、是非、作業風景の映像もあるといいでしょう。
「オートメーション化された綺麗な設備」などをアピールする必要はまったくありません。
むしろ、
- 良く整備された古い機械
- それを使いこなしている職人の手付き
こそ、「見込み客」が知りたい「実態」です。
これに加えて、経営者本人による
- 企業理念
- 仕事に対するプライド
などの言葉を加えます。
出来ることなら、「お得意先の評価コメント」なども、撮影が許可されればとても有効です。
「あなたの仕事で満足している人が確かにいる」という信頼の証明になるからです。
このようにして作成したビデオを、
- 会社のホームページに貼り付ける
- 配布用のDVDを作成する
などして、「興味を持った人(見込み客)」に見てもらうことで、成果が出る可能性が出てくるわけです。
このビデオが、見栄えのする「イメージ優先のプロモーション映像」では、全く意味がないんです。
もし、このようなビデオの可能性に気付かれた方はチャンスです。実際に有効かどうか、ご一緒に検討させていただきたいと思いますので、お気軽にご連絡ください。お見積もり等は無料です。