舞台撮影を副業にしてみませんか?

せっかくの舞台 記録として残したい人のために

 あなたがもし、デジカメで写真を撮るのが好きだったり、得意だとしたら、人に感謝されながら副収入が得られるかもしれません。
それは、ステージの記録撮影です。
私はお客様から依頼されて、ステージ撮影やビデオ編集を行っています。
私もサラリーマン時代に、「副業」という形でステージビデオ制作を始めて、試行錯誤を繰り返しながら数十本のステージビデオを作るうち、お客様に満足していただける形に仕上げるノウハウを取得しました。
ところが最近、特に撮影において、状況が大きく変わってきていると感じています。
それは、以前のような、
  • ステージでの上演内容に即して、訓練された滑らかなカメラワーク
  • 瞬間的な構図決定能力
が不要になってきている、ということです。
その理由は、撮影機材であるビデオカメラの高画質化です。
以前の低画質のビデオカメラで撮影している時代は、アップの映像が必要なら、きっちりとした構図でアップで撮影する必要がありました。
そして、アップで安定した映像を撮影することは、特にアマチュアカメラマンにとっては、失敗しやすい、難しい撮影だったのです。
その証拠に、アマチュアカメラマンが撮影した、「見づらい映像」の原因の大半は、まずいアップ撮影にあります。
しかし、アップ映像のない、ただ全体を撮りっぱなしの映像を撮影したのでは、料金を頂く品質の映像にはなりません。
ですから、ステージ撮影は、臨機応変に見やすいアップ映像を撮影できる、映像業者でないと難しかったんです。
ところが現在、標準的なビデオカメラの画質が上がった事で、撮影方法が様変わりしてきています。
私は、他の業者さんやアマチュアカメラマンが撮影した映像素材をお預かりして、販売用DVD用の映像編集をする事も多いのですが、複数のカメラを使って別々の角度から同時に撮影した映像素材がある場合、それぞれのカメラの撮影はかなりシンプルなもので良いと知っています。
例えば、3台のビデオカメラを使えるとすれば、
  • 客席の中央後方
  • 客席の右端
  • 客席の左端
にカメラを設置して、それぞれステージ全体が入るように撮影すれば、かなり見応えのあるステージ映像が作れます。
映像の編集時に、必要に応じて映像をアップにしたりして、リズミカルで見やすい映像の組合せを作れるからです。
元の画質が良いので、編集時に拡大してアップの映像にできるのです。
そうなると、撮影技術自体はさほどなくても、必要最低限の撮影が出来る、と言うことになります。

ビデオ映像はかけがえのない貴重なタイムカプセルです

演劇や発表会など、それまで練習を重ねてきた晴れ舞台。
記録を兼ねて、是非、ビデオ映像でも記録しておきたいものです。

ところが、撮影した映像は、同じように客席から観ているにも関わらず、何とも臨場感が無くて、「退屈で観ていられないなあ」と思うことはありませんか?

人の目というのは良くできていて、たとえ客席から観ていても、集中力によって、舞台全体を味わったり、どこか一点に注目したりして、メリハリのある鑑賞ができるのです。

一方、ビデオカメラで舞台全体を撮影しただけでは、実際の臨場感は再現できません。

擬似的に臨場感を再現するには、「全体映像」と「アップの映像」をリズミカルに切り替えて、退屈せずに見やすいビデオ作品に仕上げる必要があります。

退屈な映像(映像がずっと変わらない)

臨場感のある映像(映像が適切に切り替わる)

臨場感のある映像を作るには、2つの方法があります。

1:「全体を捉えた映像」を編集加工して、「全体」と「アップ」の組み合わせ映像にする

2:「全体を捉えた映像」と「アップの映像」を撮影して、「全体」と「アップ」の組み合わせ映像にする

それぞれの主な特徴は以下の通りです。

1の方法(シングルカメラ):

  • カメラ1台で撮影が済む
  • 画質はやや落ちる
  • カメラが揺れるなどした時でも、その映像を使うしかない。

2の方法(マルチカメラ):

  • カメラが複数台必要(カメラマンもカメラの台数分の人数を確保することが望ましい)
  • 画質がやや良い
  • 被写体が重なったときなど、より見やすい映像を選択できる
  • カメラが揺れるなどした時、乱れていない映像を選択できる

どちらの方法をとるにしても、撮りっぱなしの、画面切り替えが無い映像に比べれば、格段に見やすい映像になります。

これらの撮影・編集を映像業者に依頼すると、出張撮影の費用を含め、ある程度、まとまった額の料金が発生してしまいます。

販売用の高品質なDVDを作成する必要があれば、プロに撮影を依頼するのも一つの選択肢ですが、本番当日の撮影を、仲間内で済ませて、大幅にビデオ制作料金を抑えてみませんか?

今回、失敗の少ない舞台撮影のポイントをまとめて、ノウハウをお伝えします。

実は機材の性能は民生機でも充分

2000年ごろまでは、プロ用の機材と一般家庭用の機材の性能の差は歴然でした。

そのころまでは、業者に撮影から依頼しても、業務用のカメラ1台で撮影するだけの、無編集ビデオの納品も多く存在していました。

そのような無編集ビデオだったとしても、素人が民生機で撮影した映像より格段に画質が良かったので、ビデオ制作を依頼する価値があったんです。

ところが、現在は状況がまるで違います。

一般家庭用の安いビデオカメラも、フルハイビジョン対応が標準的で、一昔前のプロ用機材より鮮やかな映像が撮影できます。

舞台の撮影でも、一般家庭用ビデオカメラが充分に活躍できます。

結論から言うと、「プロの業者がプロ用のカメラ1台で撮影した無編集の映像」より、「アマチュアカメラマンが家庭用ビデオカメラで撮影して編集した映像」の方が、格段に魅力的なビデオが出来上がります。

とは言っても、舞台撮影特有の注意点などがありますから、それをお伝えします。

是非、基本のノウハウを身に付けていただいて、必要充分な映像が撮れるようになってください。

撮影に必要な機材

ここでは、最低限の機材だけ紹介します。撮影は、身軽に済ませるに越したことがないからです。

  • デジタルビデオカメラ1台(シングルカメラの場合)
  • デジタルビデオカメラ2~4台(マルチカメラの場合)
  • 三脚または一脚0~1台(シングルカメラの場合)
  • 三脚または一脚0~4台(マルチカメラの場合)

スマホのカメラ映像でも画質的には充分ですが、一つだけ問題があります。

編集を前提とした舞台の映像は、初めから終わりまでノーカットで撮影されている必要があるので、上演時間が長い場合、スマホでの撮影が難しいかもしれません。

一眼レフカメラでの動画撮影も同様の理由で、舞台撮影に向いていません。

ごく標準的なものでいいので、長時間の連続撮影が出来る、ビデオカメラを用意してください。

もし、スマホや一眼レフで撮影可能なくらいの上演時間であれば、これらのカメラも使用できます。

 

本番前に済ませておくべきカメラの設定

全体撮影用カメラ(シングルカメラ、マルチカメラ共通)

「全体の様子を、安定した状態のまま撮影すること」が、このカメラの役目です。

全体撮影用カメラの設定は、マニュアルモードにすることをオススメします。

オートモードは手軽ですが、舞台全体を撮影するカメラに関しては、失敗する確率が高くなります。

フォーカス:

まず、フォーカスはマニュアルモードにして、舞台の中央に合わせて固定します

フォーカスをオートにしてしまうと、光の状態が変化したり、登場人物が動いたときに、全体がピンボケになる事があるからです。

注意点は、安易に画面中央の壁にフォーカスを合わせないことです。

出演者は壁よりも手前に立つので、舞台の奥行きが広い場合、カメラから舞台までの距離が近い場合、出演者はピンボケで写ってしまいます。

出演者がいない本番前にフォーカスを合わせておく必要がありますから、出演者が立つであろう床の部分にフォーカスを合わせると良いでしょう。

床を一旦アップにしてフォーカスを合わせ、ズームアウトして画面全体を捉える構図にしておきましょう。

明るさ:

スポットライトなどの照明を使わない舞台であれば、明るさはオートにしておいても問題ありません。

しかし、スポットライトで人物を照らすシーンがある場合は、面倒ですが、明るさもマニュアルで調整できるようにしておきます。詳しくは「撮影時の注意点」で説明します。

アップ撮影用カメラ(マルチカメラの場合)

全体撮影用のカメラが、舞台全体の様子を撮影するのに対して、アップ用のカメラは、「人物の表情などが見えるように撮影すること」が役目です。

こちらのカメラは、フォーカスも明るさも「オート」の設定にします。

映す人物が位置を変える上、アップになっている分、ピンボケが目立ちやすいので、常にピントの調節が必要なのです。

幸い、最近のビデオカメラは、対象を画面に的確に捉えれば、オートで素早くフォーカスも明るさも合わせてくれるので、これを利用します。

アップ用のカメラであれば、スポットライトの問題も起きにくくなります。

スポットライトで照らされた人をある程度のアップで捉えると、適切な明るさに自動調整されるからです。

もし、顔が明るく飛んでしまう場合は、人物をさらにアップにすれば解決する筈です。

撮影時の注意点

全体撮影用カメラ(シングルカメラ、マルチカメラ共通)

全体撮影用カメラは、最初から最後まで、舞台の全体を捉えるような構図で撮影します。

この映像は、編集時に最も重要になります。

マルチカメラによるアップの映像は、「使える部分」と「使えない部分」が必ず発生します。

アップの映像が使えない間は、編集によってこの全体映像に切り替えることで、舞台ビデオは成立します。

ですから、全体撮影用のカメラでは、「ここは使えない」という瞬間が無いように心掛けてください。

途中でズームアップして、登場人物をはっきり撮ろう、という操作も、このカメラでは行なってはいけません。常に舞台全体を捉えておいてください。

「舞台全体を撮影するカメラ」は、三脚に固定することが一般的です。

通常は、他の観客の邪魔にならないように、観客席の後方から撮影することが多いので、なるべく大きな三脚で、カメラの位置を高くしておく必要があります。

カメラが低いと、観客の影になって舞台が隠れることがあるからです。

ただし、スペース的に三脚を使えない場合などもあります。その際は、カメラマンが手持ちのカメラで撮影する事になります。

その場合も、

  • 壁に寄りかかりながら撮る
  • 一脚を使って撮る

というように、出来るだけ画面が揺れない安定した映像を撮り続けられるような工夫をしてください。

一脚は、三脚のようにカメラから手を離す事は出来ませんが、場所をとらずに安定した映像が撮影できて便利です。手持ち撮影に比べて、格段に疲労も少なくて済みます。

「全体撮影カメラ」を三脚に固定して、無人で撮影することも可能ではありますが、オススメはできません。

撮影中に観客が三脚にぶつかることがよくあります。カメラの向きが変わると、それ以降の映像は使えませんしし、後で書く、「スポットライト問題」にも対応できません。

スポットライト問題:

明るさのマニュアル調節が必要な理由は、オート調整にすると、照明装置を使った演出が含まれる舞台の場合に失敗するからです。

具体例の一つは、スポットライトです。

スポットライトというのは、舞台全体を暗くした上で、強い光を登場人物だけに当てるような使い方をします。

肉眼で見ていると、スポットライトに照らされた人物がはっきりと強調されます。

ところが、舞台の撮影ではこれが一番厄介です。

全体撮影用カメラの明るさが、もし、「オート」になっている場合、スポットライトを使ったシーンは、舞台の大部分が暗いので、カメラは「この場面は全体的に暗すぎる」と間違った判断をしてしまいます。

すると、全体の明るさを適正にしようとして、画面を明るくしてしまうのです。

その結果、スポットライトで照らされた人物の顔は、過度に明るく補正されて、真っ白に光ってしまい、のっぺらぼうの状態に写ります。そんな映像を見たことはないでしょうか?

これは、残念ながら修復不能な失敗の映像です。

「暗すぎる映像」はある程度、編集で補正することが出来ますが、「明るすぎる映像」はどうにもならないのです。

ですから、照明の演出があるような舞台の場合、全体を捉えるカメラでは、「とにかく、のっぺらぼうにしない」ことを念頭に、いつでも明るさの調整が出来るように身構えながら撮影する必要があるのです。

具体的には、スポットライトが当たったら、顔がはっきりと見えるくらいまで、できるだけ素早く、カメラで明るさを下げます。

そして、スポットライトの演出が終わったら、また、明るさを元の状態に戻します。

機種によって操作法は異なります。

これを慌てず、迷わずできるように練習してください。

逆に言えば、全体カメラは、これだけをやればOKです。

もし、スポットライトを使った演出が無い舞台であれば、明るさはオートでも構いません。

アップ撮影用カメラ(マルチカメラのみ)

他のカメラは、主に登場人物などを個別に「アップで撮影する」ためのものです。

長時間の舞台であれば、三脚にカメラを取り付けた上で、自由に向きを変化させながら撮影すると楽です。

しかし、観客席から撮る場合など、スペースの問題もあるので、やはり手持ちカメラか、一脚を使っての撮影になることが多いでしょう。

アップ撮影用のカメラとは言っても、対象を映すサイズは、せいぜい全身いっぱいから上半身くらいまでのサイズにするのが無難です。

全体映像と比較して、2倍から数倍のサイズです。

顔のアップを撮りたくなることもあるとは思いますが、アップにすればするほど、手ブレが酷くなります。写真と違って、揺れ続ける映像は、観ていられません。

最近のカメラは手振れ補正がかなり向上してはいますが、一連の映像にする際には、上半身までにとどめておくことで、クオリティーの高い作品に仕上がります。

アップのカメラでやることは、「人物の表情を捉えること」です。

動きながら演技する人物を、取捨選択しながら、臨機応変に追いかけながら撮影することになります。

しかし、「動く対象を追いかけている途中」の映像は、ほとんど使わないと思ってください。

人物が移動している最中は、舞台全体の映像を見せたほうが、観客心理に合っているからです。

アップ撮影カメラの心掛けとしては、動いている対象を追いかけつつ、対象が止まったら、1秒でも長くその姿を安定したまま捉える、ということです。

アップ撮影カメラの役割は、舞台全体の状況を見せることではありません。

観客が「ここはじっくり見たいな」と思ったときに、全体映像から切り替えて短時間、アップで見せることです。

ですから、ズームも全身が写るくらいに固定して、その枠の中で「観客として注目したい部分」を探して映像を拾う感覚にすると、失敗も少なくなるでしょう。

基本的には、メインでセリフを言っている人を中心に撮影します。

カメラを3台以上使える場合:

アップ撮影カメラは、1人より2人3人で手分けして撮影すると、編集に使える映像のバリエーションが増えます。

その場合は、わざとカメラの位置を大きく変えたり、あらかじめ撮影する対象も分担しておくと、より効果的です。

具体的な分担方法としては、客席右側のカメラからは、舞台左側を中心に。客席左側のカメラからは、舞台右側を中心にアップで撮影するようにすると、人物の表情を多く捉えられる確率が高くなります。

全ての撮影は、本番の直前から、完全に本番が終わるまで、カメラを止めずに一続きの映像にする必要があります。

アップにしたい部分だけ細切れで撮影するようなことは決してしないでください。

編集作業ができなくなります。

最後に編集作業について

撮影した映像は、パソコンのビデオ編集ソフトのうち、マルチカメラ編集に対応したもの(Adobe Premiere Proなど)を使って編集して、DVDやストリーミング用のビデオを作成します。

「撮影素材はそろえたけれども、適切な編集をしてまとめるのが難しい」という場合は、升田企画までご連絡ください。

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    無料でお見積もりやアドバイスをいたします。

    升田企画では、これまで、アマチュア劇団や商業小劇団を中心に、さまざまな舞台映像の撮影・編集を行なってきたため、そのノウハウがあります。お客様が撮影した映像素材を見栄えのする作品に仕上げることを得意としています。編集状態は校正していただき、修正にも十分対応いたします。

    データのやり取りのみで作業できるので、どこにお住まいの方でもご利用いただけます。

    編集料金の例)

    • カメラ2台で撮影した映像を使用して、1時間程度の作品に仕上げる場合:¥2~30,000程度
    • バンド演奏等、1曲分:¥4,000

    条件によって作業量が大きく変わるため、上記料金はあくまで目安です

    DVD-Rへの複製込みの作業も承ります。

    その場合は、編集、コピー料金込みで、¥3~4000/DVD1枚(10枚以上から)という料金体系もご検討いただけます。

    ステージ映像を、記念の映像コンテンツにして楽しむ素晴らしさを、是非、味わってください。

    お見積・ご相談等、下記フォームから遠慮なくお寄せください。

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