工業系展示会の視察
テクニカルショウ2019(パシフィコ横浜)

テクニカルショウ2019の最終日に、パシフィコ横浜に行ってきました。
基本的には、神奈川県内でものづくりをしている中小企業が中心の展示会でした。
視察の目的は、各ブースにおける、商品・サービスの提示の仕方とその効果を体感すること。
マーケティングに活用されている動画のクオリティーについても見てきました。
全体としては、どの出品者も、マーケティング広告的には優れていないな、という印象です。
セールスコピーライティングを学ぶ前であれば、ブースの見映えや製品にしか目が行かなかったと思いますが、展示会の目的のためには、広告の知識が不可欠なことは明白です。
ここでも散見される「間違った集客法」
ざわついている会場で、来場者の足を止めることは至難の業です。
そんな中で、つい足を止めてしまう要素は2つ。
- デモ用の機械が動いていること
- 固有の技術を活かしたプレゼントがあること
私も言われるまま、ボールペンに「升田企画」の文字をレーザー刻印したものをもらいました。
中には、扱っている部品を使って、大きなパチンコ台のようなものを作ってゲームが出来るコーナーを作っているブースもありました。
しかし、質問です。
その方法で足を止めさせて、成果は出るでしょうか?
プレゼント欲しさに足を止めた人が、偶然、製品を購入してくれる顧客になる可能性はどれくらいあるでしょうか?
これは、企業が面白動画を作って、YouTubeで再生数を上げるだけで終わるパターンと同じではないでしょうか?
「皆さん!」と呼びかけても誰も振り向かない
率直に言って、多くのブースでは、
- その会社が何を作っているか
- 作っているものは他に比べてどこが優れているか
- その製品は誰に向けたものか
とうことが、全く分かりませんでした。
どのブースでも、お話を伺うと、製品はユニークで興味深い点がたくさんあります。
それが、話を伺うまで分からない状態です。
それを指摘すると、「確かにそうですねえ」と残念そうに展示パネルを眺めています。
恐らく、大きな模造紙に「精密なステンレス加工を短納期でお請けできます!」と書いて貼っておくほうが、直接的に商談に結びつくのではないか、と思いました。
展示会で機能する映像コンテンツのパターンは?
実際のところ、大規模な展示会では、長い映像コンテンツは機能しないと思われます。
恐らく展示会で有効なのは、チラシで言う「キャッチコピー」部分に特化した動画です。
それを見て足を止めた人には、一歩奥に置いたモニターで、商品説明のループ映像を見せる、という使い方が望ましい形の一つではないでしょうか。
いずれにしても、現場で感じたことを元に、ご提案をしていきたいと思います。