失敗しない動画撮影について

大切なのは「安全策」という考え方

映像制作には色々な種類のものがあります。

私は、仕事で映像の撮影・編集を行っているのに、余暇には趣味で映画を作ったりしています。

例えば、「運動会」と「映画」の撮影は、全く性質が違います。お分かりになるでしょうか?

「映画」はセンスが必要になるから難しくて、「運動会」は簡単と思ったら大間違いです。

「映画」は「もう一回」が当たり前の、「やり直しが出来る撮影」、「運動会」は、「失敗が許されない撮影」なんです。

「良い映像」とは、どういうものでしょうか?最も分かりやすいのは、「バランスの取れた構図の映像」です。

映像の構図には、ある程度の理論があって、センスがなくても知識でカバーできます。センスがある人は、知識がなくても、同じ構図を選択できます。

構図というのは、撮影対象を画面のどこに、どのくらいの大きさで収めるか、という判断をして決めます。言い換えれば、目の前の景色を、どういう風に「切り取るか」という作業になります。

ぶっつけ本番では「良い構図」を狙わない

良い構図には、無駄がありません。映画やポートレイトにあるような構図です。

しかし、先程言ったように、映画などは、やり直しがきく撮影なんです。「ちょっとアップにしすぎた」という場合、撮り直すことができます。

一方で、運動会ではどうでしょう?迫力を出すために、カッコいい構図を狙って撮ったものの、撮影対象が画面から外れてしまった、というような場合、一巻の終わりなんです。

テレビCMなどでおなじみの、「徒競走で走る我が子の顔のアップ」をデジタルXX倍ズームでかわいく捉えようとする撮影が、いかに危険な行為かお分かりでしょうか?

そう、いくらアドバイスしても、半分くらいの人はアップの映像を撮ろうとします。

そして、「うちの子が画面からはみ出てるんですが、編集で何とかなりませんか?」という相談が来ます。いくらカメラの性能が良くなって、編集技術が進んでも、写っていないものはどうにもなりません。

こんな、最悪の失敗を回避するのが、「安全策をとって撮影しておく」ということです。

撮り直しの出来る映像は、いくらでも構図にこだわって撮ればいいでしょう。しかし、失敗が許されない場面は、とにかく、構図に余裕をもたせて、「少し撮影対象が小さすぎるかな」と思うくらいで撮影しておくことです。

構図に余裕さえあれば、編集である程度、「良い構図」に近づけることも出来ます。これは、ぶっつけ本番の撮影時の鉄則と言って良いでしょう。

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