動画は短くするべき?
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動画コンテンツによって目的は様々
私は普段動画コンテンツプロデューサーと名乗って、仕事の話を提案しています。
例えば、中小企業で様々な用途の「動画コンテンツを作りませんか?」という提案をするわけです。その時に、「動画の適切な長さっていうのはどのくらいなんですかね?」と聞かれることがあります。皆さんはどう思われるでしょうか?
例えば YouTube を例にとると、再生して5秒から10秒で、だんだんと脱落者が出てくるそうです。つまり再生してすぐに、「これは自分が見たい動画じゃない」ということで、見るのやめるということです。
「長い動画は見ないよ」というような言い方をすることもあります。ということは、動画はせいぜい30秒ぐらいにまとめる必要があるのでしょうか?
答えは、「動画コンテンツの適切な長さは、ものによる」ということです。
YouTube基準は危険
例えば、ユーチューバーのように、「小学生でもいいから、とにかく再生ボタンを押して、停止させずに見てくれさえすれば、目的は達成できる」というような、動画コンテンツもあります。長く動画を見てくれるほど、「広告収入」が入るわけですから、できるだけ興味を引いて、長く見せることを目的とした映像の設計をして作っています。
ところが、「ビジネス動画」として考えると、全く目的が違うんですね。
例えば、あなたの会社で作っている商品の魅力を紹介するような、「動画コンテンツ」を作るとします。その場合、「小学生受けする要素」を入れて、小学生にたくさん見てもらってもしょうがないんです。その商品が必要な人、その商品を買ってよかったと思えるような人が見て、欲しくなるような動画にしないと意味がない。
再生離脱は悪いことではない
検索をした時に、その動画が引っかかったとします。再生を始めて、「これは自分が求めているものではないな」と思って離脱していくのは、全く問題がないんです。むしろこれは、これは「作り手」と「受け手」の両方にとって望ましい形です。
「これは、あなたにも意味があるかもしれませんよ」という疑いを残したまま、ずるずると見せるというのは、見る側としては時間を盗まれていることになります。発信している側も、かえって評判を落とすことになるでしょう。
この商品が喜ばれている「証言」としての映像も見せつつ、解説をするとしたら、それは1分や2分では購入の決意をさせられるはずがないんです。1時間ぐらい説明する必要があるかもしれません。
動画コンテンツは、「セールスマンの分身」
セールスマンが1時間かけて商談をするとしたら、やはり動画も、1時間ぐらい必要な可能性があるんです。
「そんな1時間もあるような長い動画を見ないよ」という言い方をする人がいます。
確かに「買う気がない人」は見ないでしょう。でも、買うことを検討している人にとっては、短い動画でさらっと説明されても納得できないわけです。
納得してから買おうという人は、30分、1時間の動画は見ます。
ですから、「動画コンテンツは、短ければ短い方がいいですよね?」というのは間違いだということです。
相手が気持ちを動かすのに必要な時間が適切な時間です。それを踏まえて動画を作るということが大事です。
動画コンテンツの作り方
実際、動画を作るとき、作業の大半は「コピーライティング」の作業になります。コピーライティングというのは、相手に行動を促すための文章です。
- 「こういう問題を抱えてませんか?」
- 「この商品・サービスを使うと解決できるかもしれませんよ?」
- 「実際に商品を使っている人は、こういう風な意見を言ってます」
という、よくある、セールスの話の展開です。これをまず、文章で適切に書く必要があります。そして、それを元に、映像に変換していくのが、「動画コンテンツの作り方」です。
結論:動画の適切な長さとは?
簡単な説明で、「それ欲しい」「買おう」と、財布からお金を出してすぐ買うような商品であれば、長々と説明する必要はないので、短い動画コンテンツになります。
もっと値段が高くて、「じっくりと検討しないと答えがわからない」というものについては、当然、動画コンテンツの長さは長くなって、それが「適切な長さ」ということになります。
参考になれば幸いです。