無人カメラで舞台撮影できる?

舞台撮影の方法

舞台演劇は、複数のカメラでその舞台を同時に撮影した映像があると、非常に見やすい映像に仕上げることができます。

まずは、プロの業者に依頼して大金を使うのではなくて、劇団関係者が、ハンディカムのような民生機や、スマホのカメラなどを使って撮影をして、記録用・販売用の動画を作ってはどうでしょうか?

昔と違って、複数台のカメラはすぐに入手できると思います。仲間内でビデオカメラを持っている人から借りれば、すぐに3台、4台は手に入るでしょう。ところが、カメラが4台あっても、「撮影当日に、4人のカメラマンを用意できるか」と言うと、途端にハードルが上がると思います。

そこで、本番の開始前に録画を始めて、「無人の状態」で撮影した映像で、商品としての舞台映像にできないか、という発想が出てくると思います。

構図の問題は?

ここで予想される問題は、「構図がおかしくなること」です。

画面の中で、登場人物の配置によって、カメラの向きを変えて、バランスの良い映像にしようとします。無人のカメラですから、当然、登場人物が片側に偏ったりとか、本来ならそこに空間があったらおかしい、というような映像になってしまうということは避けられません。

じゃあ、「構図的な問題があるので、無人の撮影はできないか」と言うと、それでも「舞台映像」は成り立ちます。普段、私は、提供された「撮影済みの映像」を編集して「販売用の舞台映像」を作っています。

ある時、提供された映像は、「カメラが無人の状態で撮られた映像」でした。カメラが据え置きで、一切動いてない状態です。「登場人物の動きに合わせて、カメラの向きを変える」というようなことを一切していない映像ですから、やはり、構図的なバランスがおかしいものでした。

舞台の映像は、映画に比べて非常に「ライブ感」が強いものです。「ライブ感を活かす」ということが最優先になります。「構図的にちょっとバランスが悪い」ということよりも、「その瞬間、この俳優のリアクションが写っている、表情の変化が写っている」という方が、ずっと大事です。

映画であれば、「構図がおかしいからNG」となるかもしれません。でも、演劇の場合は、「リアクション優先」です。それが写ってさえいれば、観客はストレスなく、物語を追えることがわかりました。実際のところ、映像を一時停止すると、「おかしな構図」ですが、流れで見ているとあまり気にならないんです。

さらに言うと、編集の段階で、多少画質が落ちることを覚悟の上であれば、映像をトリミングして、「構図のバランス」を整えることができます。プロのカメラマンが構図を考慮しながら撮った映像に比べると、明らかに構図はおかしい筈ですが、出来上がった映像は、いつも通りの、「その劇団の舞台のイメージになるんだ」ということを再確認しました。

もちろん、無人カメラにすると弱点は色々とあります。暗い場面でスポットライトが当たった時の、明るさの調整は、手動で行わないと必ず失敗します。のっぺらぼうみたいに、顔だけ白くなってしまうんです。これは、カメラの自動調整が追いつかないせいです。

そういう暗いシーンで、スポットライトが当たるシーンがある舞台であれば、無人のカメラで撮った映像は使えなくなります。

ですから、お勧めするのは、複数のカメラを使った場合、「メインになる正面から撮る映像」だけは、カメラマンがつきっきりで、明るさの調整だけ行うやり方をお勧めします。もちろん、暗い場面でスポットライトが当たるような演出がないお芝居であれば、特に調整する必要はないかもしれません。

結論

舞台のお芝居の撮影は、複数台のカメラを使うと効果的です。そして、スポットライトを使うような演出がない場合であれば、無人カメラの映像も使って、舞台映像が作れます。

参考になれば幸いです。

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