短期間での自分史執筆

長文の執筆は素人には困難

自分史を作る時にネックになるのは、

  • 物書きでもない人
  • 趣味で小説を書くようなこともない人
  • 日記を書くというような習慣もない人

が、エピソードが満載された、読んで面白い自分史が、いきなり書けるのかということです。

自分史の生涯学習のクラスは、地元の公共施設の中で宣伝されていたりして、一定の人気があります。「自分史を書きたい人」が集まって、講師に書き方を指導してもらうわけですが、正直言って、最後まで自分史を書き上げる人は1割もいないと思います。

「面白そうだ。やってみよう」と思って書き始めて、すぐに飽きてやめてしまう人が9割でしょう。

「文章を書く」というのは紙と鉛筆があればできます。しかし、やはり執筆は難しい作業です。

特に日本では、「文章の書き方」は、ちゃんとした教育がされていません。どうやったらエピソードを次々と出して、文章にすればいいか、という訓練をしていないんです。ですから、自分史のような長い文章を書くことは、ほとんど特殊技能と言っていいぐらい難しい事です。

いくら書き方を教わったとしても、なかなか書けるものではありません。書き上げることが難しいのは分かってますから、教える側も、「まあ、のんびりいきましょうよ」「焦ることはないから納得のいくまでゆっくり少しずつ書いていけばいいんです」というような言い方をします。けれども、やはりこういう活動というのは、成果がないとやる気が持続しないんです。結局、やりかけで終わってしまうでしょう。

そもそも、「自分史を作ってみたい」と思った時、「その作業自体をのんびり楽しむ余裕は必要ですか?」ということです。自分史を書く作業は楽しいかもしれない。でも、できる限り短期間で終わらせて、もっと楽しみたかったら、また別のものを書けばいいと思いませんか?

自分史を早く完成させる工夫

創作物は、完成させなければ、無いのと同じです。「9割方完成している」という原稿があったとしても、完成しなければ人に見せることもできません。その労力に見合った「満足感」は得られないんです。ですから、できるだけ早く完成させる「工夫」が大切になってきます。

具体的に自分史の場合はどうするかというと、私からの提案があります。「まずは映像版を作りましょう」ということです。

映像を利用した裏技

映像版と言っても、そんなにレベルの高いものではありません。据え置きのカメラで自分自身を撮影して、用意した質問に対して、「インタビューで答えている」というような想定でビデオ撮影してしまうということです。これをご自宅で撮影するんです。

誰もいないのに人に喋っている、というような状況がバカバカしいと思うかもしれません。けれども、これをやることによって、「映像版の自分史」が非常に短期間で完成します。

例えば、質問事項を50個、つまり50のエピソードを用意するとします。それについて、自分の記憶を元にそのエピソード披露する。二日間に渡って、合計8時間ぐらい喋ったとしましょう。

あとはビデオ業者なり、ビデオの編集ができる人に編集を依頼してまとめます。ご自分の作業としては、8時間の撮影で自分史の材料が揃うわけです。

全く同じ内容のエピソードを、自分史という「文章」で書こうとした時に、8時間でかけますか?一か月かかっても多分書けないでしょう。半年かかっても無理だと思います。コツコツ書いても、1年ぐらいかかるんじゃないかと思います。

1年もコツコツと作業を進める根気があるならともかく、9割の人にはそんな根気はありませんから、途中で飽きてしまいます。ところが、1日~2日だけ、一生懸命喋れば、その映像を元にして「自分史の映像版」が出来上がります。

映像を見ながら文章に書き起こすのは楽

映像は、そのまま知り合いや家族に見せることもできますし、次の作業として、その映像版で話している内容を元に、「文章の自分史」を書くこともできるわけです。やってみると分かりますが、「ゼロから文章を書く」のと、「話している音声を元に文章にする」のとでは、手間が全然違います。

ゼロから文章を書こうとすると、

  • 何を書こうかな
  • どういう順番で書こうかな
  • どういう表現にしようかな

という、いろいろな要素を考えながら書こうとするので、手が止まるんです。

ところが音声を元に文章にする時は、「何を書こうか」ということを考えなくていいんです。とにかく、「どう表現するか」だけを考えればいいわけですから、労力が非常に小さい。

例えば、私なら、その音声をまず「音声入力のソフト」を使って機械的に文章にしてしまいます。そして、その書き出された文章を手直ししながら、読みやすい文章に書き換えていく。これが一番早いと思います。

そういう手を使わなかったとしても、文章を書くのが苦手な人は、「映像版の自分史」を文章を書くのが得意な人に渡して、文字に起こしてもらえばいいわけです。

文章にしたのは別人ですが、話している内容は、「あなたのエピソード」ですから、もちろん、「あなたの自分史」が完成します。

今回は、

自分史を書く時間をのんびりと楽しむのが目的ですか?完成した自分史を自分で読み返したり、友達に読ませて楽しませたりすることが目的ですか?もし、完成させて楽しむことが目的であれば、短時間で作れる方法を選択しましょう

という話でした。

参考になれば幸いです。

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