それ人間にしか出来ないことですか?
その動画は何の代わりか
ビジネス動画活用のヒントは、「動画はXXの代わり」という考え方です。
最も簡単なのは「それは、人が時間をかけてやるべきことか」という疑問からのスタートです。
- 人工知能 AI が発達すると、人が仕事を奪われてしまう
- 産業用のロボットが増えると望ましくない時代になる
というような言い方をする人がいますが、それは正しいでしょうか?人間が手を使って働かなくても、機械が同じことをしてくれるのであれば、それは機械に任せてしまうべきだと思いませんか?人は、「人にしかできないこと」をやるのが理想だと思います。
仕事の中には
- 人がその都度、対応しなければいけないこと
- 対応するための動画を作っておけば、ある程度対応できること
があるはずです。
「全てを動画に置き換える」と言っているわけではありません。動画で置き換えても、ある程度の働きをする部分は、動画を作って、機械に働いてもらう。その分、生身の人間は手が空くので、「人にしかできないこと」に集中する。そういう考え方です。
例えば、繰り返し一方的な説明が必要な、「教育」のような仕事。
このうちの何割かは、時間をかけて生身の人間が担当しなくても、動画を提供した方が良いのではないでしょうか?
「動画を使うと、自分の仕事が取られてしまう」という人がいます。
厳しい言い方ですが、動画で置き換えられるような仕事しかしていないとしたら、「人間にしかできない仕事」をもっと追求しないと、いつ失業してもおかしくない状況になっていきます。
どういう仕事が動画に置き換えられるか
これを見つけるためには、
- この作業を、もっと楽に済ませられないか
- 人手をかけずに同じことができないか
という、「楽をしよう」という視点が必要です。
動画で仕事の100%を置き換えられることは少ないでしょう。
でも、「人手をかけずに、この半分の工程をこなしてくれれば、後処理は人間が行う」ということでも、十分に有効なはずです。
外注作業の感覚に似ているかもしれません。
よく、「丸投げできないなら、外注する意味がない」と勘違いしている人がいます。大抵の場合、仕事は丸投げ出来ません。
たとえ作業自体は単純だとしても、判断基準が複雑で、経験者と同じ判断が出来ないということがよくあります。それを考慮して外注に出すためには、別作業も発生します。それを嫌がって、「自分でやった方が早い」と思ってしまう人は、いつまでも全ての作業を抱え込むことになります。新たな自己投資をしてスキルアップもできず、いつまでも同じ作業に縛られることになります。
外注作業を利用することで、かえってコストが掛かっては仕方ありませんが、
- 自分でなくても出来る部分
- 単純作業で時間がかかる部分
を人に任せることで、「自分にしか出来ないこと」に集中することは重要です。
仮に、外注に出す前と、収支が同じになったとしても、
- その後の発展の可能性
- 作業の改善の余地の発見
には雲泥の差があります。
動画の活用も外注と同じです。
「動画に作業の一部を任せて、人間は他の工程に集中すれば楽ができる」という動機から考えると、色々なヒントが見つかる筈です。
「楽をしようとすることは悪だ」というような、古い価値観の人は注意してください。「自分たちは5年でこの技術を習得したから、後輩たちも5年がかりで習得すべき」と言っている人がいたら、疑問を持ってください。時代はどんどん変わっているんです。
手法もどんどん変えないと、現状維持すらできないのが現実です。それをしっかりと把握してください。その上で、事態を改善させるために、何ができるか考えてみるべきだと思います。
仕事のうち、「どの部分を動画に置き換えられる可能性があるのか」は、当事者には案外、見つけにくいものです。既成概念、思い込みが強いからです。これは仕方がありません。
ですから、
「こういう動画を作ってください」
というだけでなく、
「うちの、どういう動画が作れますか?」
と相談できるパートナーを確保しておくと良いでしょう。
参考になれば幸いです。