ビッグワンガム的商品の主従関係

ビッグワンガムとは?

1978年からカバヤ食品が製造・販売していた「ビッグワンガム」は、いわゆる食玩シリーズの一つです。価格は100円。中には小さな板ガムが1枚入っていましたが、実際の主役はそのほとんどの体積を占めるプラモデルでした。

このプラモデルは接着剤や塗装を必要とせず、はめ込み式で子どもでも簡単に組み立てられる仕様。飛行機や蒸気機関車、船など多彩な種類があり、これをきっかけに本格的な模型趣味へステップアップした人も多かったそうです。

当時100円や200円で販売されていた商品が、今では3万円ほどで取引されている例もあるほど、人気と価値を持ったシリーズでした。

「おまけ」と「本体」の逆転

名前からすると「ガム」が本体で「模型」がおまけ。しかし実際には子どもたちが欲しかったのはガムではなく模型でした。つまりおまけが主役になっていたのです。

この「逆転の発想」は、他の分野にも応用可能です。私自身の経験でも、DVD販売時に本編よりも特典映像の方が好評だったことがあります。出演者同士の雑談や小道具解説といった裏側の映像が、観客にとって魅力的だったのです。

特典映像の力

NetflixやAmazonプライムで本編が見られる時代に、DVDを買う理由は「特典映像」にあります。メイキングやインタビュー、舞台裏の話は本編以上に面白く、作品への理解や愛着を深めてくれるのです。

旅番組でも同じことが言えます。本編のレポートだけでなく、裏側の撮影風景やトラブルの様子を見せることで、番組の魅力が増すのです。北海道の人気番組「水曜どうでしょう」などは、まさに“メイキングだけで成立している番組”とも言えるでしょう。

裏側の面白さを隠さない

創作活動において「裏方の仕事」は本来、作り手自身が楽しんでいる部分です。だからこそ、それを観客に見せることは強力なコンテンツになります。

舞台撮影の仕事をした際にも、練習風景や打ち合わせ、時には揉めている場面まで残しておけばファンは喜ぶはずだと提案しましたが、多くの場合却下されます。作家としては「本番だけで評価されたい」という気持ちが強いからです。

しかし、観客を楽しませるという視点に立てば、裏方の面白さを発信することは大きな可能性を秘めています。

ビジネスへの応用

この考え方は映像や舞台だけでなく、ビジネスにも応用できます。 例えばレストランでは、料理そのものだけでなく「調理過程」を見せることで魅力が増します。マグロの解体ショーやオープンキッチンはその好例です。

つまり「本体」と思われているものよりも、裏側やおまけの部分が人を惹きつけることがあるのです。

まとめ

ビッグワンガムの成功は、「おまけが主役になる」という逆転の発想にありました。 創作やビジネスにおいても、裏側や特典を積極的に見せることで新しい価値を生み出せます。

観客や顧客が本当に求めているものは何か――それを見極め、時には「おまけ」を主役にする勇気が、成功の鍵になるのではないでしょうか。

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