副業/複業/福業の話
Yahooのオークションを利用する目的で、Yahoo有料会員になっていると、最近ではそのままの条件で、Yahooショップが開店できます。一番シンプルなサービスだと、追加の料金は一切掛かりません。ちょうど、オークションに出品する感覚で、自分の店を作って出店できるのです。
バーチャル店舗とはいえ、立派な本物の店が始められるのです。
我々の世代というのは、社会人になってから不況続きで、さらに私の属している業界に至っては、「夏のボーナス?何それ?」「昇給?そんな制度ないよ」という状況なので、仕事にやりがいを求めて見返りを期待してがんばる、という選択がしにくいのが現実です。
そうなると、会社の仕事においては、「やっても見返りがない>>いかにサボるか」というマイナスのベクトルに向かいがちになります。これは、そういう文化を作ってきた会社には罰の意味も含めてマイナス面を味わってもらう意義も無くはないと思いますが、従業員の側からすると、自分自身の質の劣化、という面から非常に良くない。すべてにおいて無気力ということは悪、というか危険です。何かの拍子に景気が良くなったり、一気に生産性を上げなければいけない状況になったとき、訓練として正しい損得勘定をしてこなかった人は、自分で判断して前に進むことが出来なくなっているかもしれないのです。
日常の生活を客観的に見ると、「会社」というのは自分の労働力を購入している「顧客」です。そういう見方をすると、会社での腹立たしい思いのほとんどは消え去る筈です。
「会社」は自分に何かを教えてくれる「学校」でもなければ、完全に利害の一致した「味方」でもない。(唯一利害が位置する状況があるとすると、完全成果主義です)
会社が優良な顧客を複数抱えることで安定を得るように、これから大事なのは、労働者個人が収入源「顧客」を複数持って、生活を安定させることではないでしょうか。
「割に合わない仕事だけれも、他に顧客がいないのでやるしかない」という状況は、企業であれ労働者個人であれ、避けなければいけないと思うのです。
そうなると、一昔前の「副業」とか「内職」というイメージではなく、たとえばサラリーマンであればその収入と同格の収入源(金額はともかく)を得る為の「複業」「福業」といった行動こそ必要なのではないでしょうか?
それを実現するツールの一つとしてネットショップ、バーチャル店舗を作るという選択肢が出てきたことは喜ばしい事です。