機能する名刺
フリーでのビジネスを「升田企画」という名義で立ち上げました。それで、最低でも連絡先を伝えるために、名刺を作ろうと思ったわけです。
普通、名刺には名前、連絡先のほか、会社名、職種名程度は入っています。しかし、手元にあるこれまで入手した名刺を見直してみると、実際には、どんな仕事ができるのか(どんな仕事なら依頼できるのか)が良く分からないことがほとんどだと思います。
サラリーマンの名刺交換は半ば形式的な挨拶で、具体的には機能しなくても問題ないのかもしれません。
しかし、実際に仕事を取ってきて報酬を得ようと思うと、サラリーマンのような形式的な名刺では不十分に思えます。
同じように考える人もいるようで、オリジナルの名刺を制作する会社の中には、すでに「名刺」という概念をはみ出しているような、8ページ分の「名刺サイズの小冊子」を推奨しているところもあります。
考えてみると、名刺交換した瞬間だけは、強制的にコミュニケーションが取れるわけで、そのときに伝えたい情報を出来るだけ多く盛り込んでおく、ということは有効です。名刺そのものが、ささやかながらセールスマンとして機能する、という寸法です。
さすがに8ページのものはハードルが高かったので、4ページものにしました。開くと内側2ページを使って、業務内容の説明が書かれています。裏面はふざけていると思われない程度に、趣味等の砕けた内容を記載。
上が表と裏。下が内側2ページ。
販売の教科書を読むまでも無く、今は、欲しい商品やサービスというものは同じようなものがいくらでもあって、ネットで簡単に価格比較も出来てしまいます。その中で自分から買ってもらうには、個人的に信用されないといけません。「あんたから買いたい」と思われない限り、偶然、自分が選ばれるのを待つしかなくなります。嗜好が合う相手かどうか、というのも要素にあるでしょう。そんな中で、当たり障りの無い、八方美人な自己紹介をするよりも、正直に個性を出して、7割からは敬遠されても3割から興味を持ってもらえる、ということは大事かなあ、と思っています。
こういう、標準とは違った名刺を見て、敬遠されるとしたら、高い確率で私とは嗜好が違うと思われるので、元々、縁が無かった、と割り切ることが出来ます。それよりも、例えば「趣味:自主制作映画」という部分に食いついてくる人との縁を逃さないようにしたいなあ、と思うわけです。