低予算で本格B級モンスター映画を作る方法(1)・モンスター制作1

2016年の年明けから暖めていたプロジェクトが、いよいよ始動します。

その名も「7日間でB級モンスター映画を作る」。

ちなみにモンスターのミニチュア模型工作は7日間には含まれません。

5月からプロジェクトが本格始動するのに先立ち、4月中にモンスターの制作を終えようという計画です。

モンスター映画は、最近では3DCGを使った低予算映画がたくさんありますが、やはり基本はミニチュアやモンスタースーツを使ったアナログの作品に味があります。

そういうわけで、今回の作品も工作からスタートです。

デザインはともかく、手法はマペット。

マペットというのはマリオネットとパペット(指人形)の合成語で、手を入れて口をパクパクさせるタイプの模型です。最近はマペットとパペットがゴチャゴチャの使われ方はしてますが。

モンスターのデザインは、どうしても恐竜っぽくなりがちですが、今回はB級感を出すために、あえて恐竜タイプ以外を考えて古生代の肉食魚・ダンクルオステウスをモデルにしました。ちなみにこの魚、子供のときに上野の博物館の常設展示で見て、凄いインパクトがあったものの、名前は今日、改めて知りました。

あくまでイメージのモデルにしただけなので、作っていくうちに変形していくことを想定してます。というか、多分、イメージどおりには作れないと思う。

何となくのスケッチ。先に言い訳しておくと、撮影用のモデルは上半身のみ制作予定。

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針金で適当な芯を作って

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いつものように石粉粘土を盛り付けます。これは上下の顎になります。

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一気に作りこんでしまうと、中の方が乾燥しにくいので、こまめにトースターで乾かします。

ここで焦がしてしまうと、粘土がもろくなってダメになってしまうので、2分あっためて、冷ましながら粘土の盛り付け、を繰り返すのが安全です。

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歯は、デザインナイフで削りだす前提で、粘土造形。

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カッターで歯の形を整えたら、補強のために水性ニスを塗ります。多少は欠けにくくなるでしょう。

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ニスを乾かしている間に針金でこんな手の骨を作り・・・

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ビニール手袋に入れます。隙間はシュレッダー屑をつめてパンパンにします。ガムテープを貼っているのは、手袋のところどころを切って、くびれを無くしてズンドウにするためです。

針金が入っているので、希望の指の形で固定できます。

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ニスが乾いたところで、口の中に彩色。完成後だと口の中が塗れないのです。

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ここからが、今回、作りながら思いついた邪道マペット工作法。ビニール手袋に、ボンドG17でモンスターの口のパーツを直接接着してしまいます。

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ストッキングの切れ端を貼ったり、

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ウレタンシートをG17でペタペタ貼ったり。

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前足の工作。多分、あんまり映像には使わない気がするのと、作りこもうとすると大変なので、本体以上に手を抜きます。

角材を針金で繋いで関節がぶらぶらする状態にしただけ。

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その前足を本体に取り付け、適当にウレタン貼り。

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初めから完成イメージをはっきりさせずに成り行きで作っているので、何をどこまで作りこんでいいのやら見えません。

が、何となくB級モンスターっぽくなってきた気がする。

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ここで、初日は終了です。

ちなみに「7日間でB級モンスター映画を作る」というのは、MVGで単にショートムービーを作るというだけでなく、邪道映画術を駆使して制作するため、あっと驚く仕掛けがあるのです。

(B級モンスター計画の関連記事をまとめて読むならこちらから)

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・1日目 企画会議
・2日目 シナリオ作成
・3日目 背景撮影
・4日目 絵コンテ作成
・5日目 グリーンバック撮影
・6日目 編集1
・7日目 編集2・仕上げ

このほか、工作系映画ならではの、数々の小道具制作のメイキング解説などを、各章に「番外編」として掲載しています。

一つのプロジェクトの読み物として楽しむだけでなく、本格的なストーリー系創作者を志す方、工作系創作者の方にも、参考になると思います。

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