低予算で本格B級モンスター映画を作る方法(19)・合成編集進行中
特撮はアナログとデジタルの組み合わせが楽しい!
最近の映画は、これでもかというほど3DCGを多用していて、正直言って食傷気味です。
3DCGにはもちろんものすごい表現力があり、「こういう映像が作りたい」という具体的イメージさえあれば、ほぼ100%、それを再現できるのではないか、という万能感があります。
しかし、だんだんとその映像に見飽きてくると、全てがゲーム画面から切り取ったような場面に見えてきて、非常に安っぽく感じる、という印象がぬぐえません。
私は、映像をデジタル編集する、という利点は活かしつつ、ミニチュアなどの原始的な、アナログの産物と組み合わせることで、楽しさが広がると実感しています。
今回の企画「7日間でB級モンスター映画を作る!」でも、諸々の事情から、人物の撮影をグリーンバックで行い、全編、別撮りした背景やミニチュアを組み合わせて作品を作る、という実験を兼ねて作業を進めています。
写真は編集中の本編の一部分です。背景の写真と、グリーンバック撮影の人物、車のミニチュア模型を合成しています。
ミニチュアの代わりに3DCGのデータを使えば、角度や光線の具合など、自由自在です。しかし、ミニチュア合成の面白さ、「実際は小さいくせに、画面の中では当たり前の顔をして大きく収まっている」という面白さは、格別な気がするのです。
私は元々、ミニチュアの模型が好きだからかもしれませんが、その映像を作るための素材を全てパソコンの中で作りました、というよりも、ミニチュアという現物を使うことでバカバカしさ、楽しさが倍増する気がするのです。
現在、人物の撮影は終了しているので、編集を進めています。今回の作品は、ほぼ、全ショットがグリーンバックを使った合成なので調整に手間が掛かる上、全てが違和感なく合成できるわけではありませんが、それもまた、味と割り切って楽しんでいます。
残る撮影はモンスターとワニガメですが、当初は予定していなかった、モンスターの全身モデル工作に手間取っています。今月中に試写会用のバージョン完成を目指して頑張ります。
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そこで、「映画制作の入門キット」として「すでに完成した映画に、後から主演する」ということが可能な作品を作れば、極めて少ない負担で自分が映画に出演する体験を楽しめるだろうと考えました。
その第1段階として、「後から出演者を差し替えられる仕様での、ショートムービー制作」を開始したのです。
本書は、その制作過程をリアルタイムで記録してまとめたものです。7日間は以下の内訳です。
・1日目 企画会議
・2日目 シナリオ作成
・3日目 背景撮影
・4日目 絵コンテ作成
・5日目 グリーンバック撮影
・6日目 編集1
・7日目 編集2・仕上げ
このほか、工作系映画ならではの、数々の小道具制作のメイキング解説などを、各章に「番外編」として掲載しています。
一つのプロジェクトの読み物として楽しむだけでなく、本格的なストーリー系創作者を志す方、工作系創作者の方にも、参考になると思います。
既刊紹介
「邪道映画術 DIY映画制作のヒント集」
内容紹介:
映画作りの基礎は大事。でも、ある意味、仲間と余暇で作る自主映画は「資金不足」「時間不足」「経験不足」に加えて「下がるモチベーションとの戦い」など、プロより条件が厳しいのです!
アマチュアならではのインチキな裏技を駆使して、自主制作映画を楽しむための王道と邪道のハウツー集。
映画作りを趣味にしませんか?~DIY映画制作の勧め~
内容紹介:
価値観が多様化する現代ですが、仕事に追われ、日々の忙しさから、趣味らしい趣味を持っていない人は多くいます。ゴルフや釣りはちょっと…という人へ、奥深くて実は敷居が低い、映画作りという趣味の魅力を解説します。
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