ビデオ撮影のコツ・迷わない
手軽でも実は簡単でないハンディーカム
ハンディービデオを片手に撮影するということは、実はとても難しいことです。
プロのカメラマンでも小型軽量のビデオカメラを片手に持って、安定した映像を撮影することは簡単ではないはずです。
さらに、自主映画制作でも無い限り、ビデオカメラを使うときは、ドキュメンタリー的にぶっつけ本番で撮影する訳ですから、相当慣れていない限り、そもそも上手くは撮れないものだと思います。
プロでもドキュメンタリーの映像は90%を捨てることになるといいますから、アマチュアカメラマンも、少なくとも使える映像は、撮影時間の1割程度と考えて、とにかく多めに撮影したほうが無難です。
無駄なく、撮りやすいときだけちょっと撮ったくらいでは、一連の動画コンテンツに仕上げるための材料として絶対的な分量が足りなくなります。
この、「とにかくたくさん撮る」というのが1つ目のコツとなります。
もう一つは、「カメラマンが迷わない」ということです。
映像は最低6秒間、安定した状態であれば、使うことが出来ます。
たった6秒間ですが、アマチュアの方が撮った映像を見ると、我慢できずにカメラを振り回してしまうのです。
どこをどう撮るべきか迷って、構図を探してカメラを動かすのです。
もちろん、良い構図を探すため、カメラを動かすのは仕方ありません。
しかし、その「構図を探して迷っている映像」は一切、使用できないのです。
この時間はできる限り短くする必要があります。
バラエティー番組のロケ映像などで、カメラマンが複数のレポーターと一緒に歩きながら、1ショット>全体ショット>2ショットというように鮮やかに一連の映像を撮影していますが、あれはアマチュアには不可能です。
もしかしたら、プロでも、ハンディカメラでは難しいかもしれません。
ですから、ああいう映像は初めから諦めましょう。
せいぜい、全体ショットを安定させた状態で撮影して、所々は編集時のトリミングでアップを挟んだりして変化を付けるほうが無難です。
アマチュアの方の映像を見ると、撮影している対象が何か面白い発言をしているのに、どこをどう撮影するか迷ってカメラを振り回してしまっていることが良くあります。
映像的には見ていられないのでNGとして捨てるしかありません。
もったいない話です。
コツとしては、完璧でなくても、「まあ見ていられる構図」で妥協することで「使える映像」を長くカメラに収めることです。
そのときに有効なのは、撮影している人が、プロのカメラマンになったつもりで、自信を持って構図を「決断する」ということです。
多少、水平が傾いていようが、構図に無駄があろうが、決断した構図で撮り続けてくれさえすれば、編集時に補正したりトリミングしたりして、見やすい映像に出来るのです。編集でカバーするのは邪道だ、という意見もあるでしょうが、見やすい映像にするのが最優先です。
逆に、一旦撮影し始めたものの、構図に迷ってあれこれカメラを動かしてしまうと、編集時にカバーできません。
この辺りは、撮影した人が自分で編集しようとして始めて気がつく事だったりします。
私も、人に撮影をお願いしたときなど、できるだけその編集前の映像を見てもらうようにしています。
そうする事によって、編集作業までしないまでも、「ああ、こういう撮影をしたら使えないんだな」ということが分かって、次からは少しずつ改善されることが見込まれるからです。
撮影に限ったことではありませんが、撮影だけを繰り返しただけでは上達しません。
必ず、客観的に見直して反省する必要があるのです。
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