お手本は死亡遊戯?新作プロジェクト
これは決して正統な映画の作り方ではありません
撮影素材の二次利用で、別作品を作る
正統な映画作りをする方からは、呆れられるかもしれませんが、私は映画作りにおいて、1978年の香港映画「死亡遊戯」を大いに参考にしています。
この映画の特徴は、何と言っても、主役であるブルース・リーが撮影途中で死去したために、数人のスタントマンを使って作品を完成させたことです。
しかも、まだ撮影していないシーンを、そっくりさんを使って撮影することで穴を埋めたというのではなく、10数分間のアクションシーンだけを使用して、全く別物のドラマを作り上げてしまったのです。
普通に考えれば、準主役的なキャラクターを作って、そちらの活躍を増やせば、楽に作品を完成させられた筈です。
しかし、この作品では、あくまでも最初から最後まで、ブルース・リーの演じるキャラクターが主人公として活躍するのです。
当時の香港映画はお世辞にも映画のレベルは高くありません。監督に、「燃えよドラゴン」の監督であるアメリカ人監督を起用して、主要な俳優にアメリカ人俳優を並べることで、見栄えのするシーンはたくさんありますが、CGによる合成などももちろん出来ない時代ですから、あちこちにアラは見えます。
ところが、私はこの作品が大好きなのです。
「そうまでして、ブルース・リーをスクリーンに甦らせたいか!」という執念が伝わりますし、映画ならではのトリックが、それを可能にしているからです。
映画作りには、様々な障害が現れます。
少し凝った中篇以上のスケールの作品を作ろうとすると、解決しなければいけない問題が次から次に出てきます。
この解決のための行動も、映画作りの楽しみの一つと思わないと、とても続けていられないのですが、中には問題を解決しきれず、頓挫する企画もあります。
私が自主制作しようとした作品の中にも、実は、いくつもそんな企画があるのです。
そのうちの一つは、ケン・ラッセル監督の「アルタードステイツ」などに強く影響を受けた「幻覚シーン」が多く出てくる、映像的にはかなり凝った作品です。
実は、この作品はシナリオの詰めが甘くて、主人公の目的や行動が曖昧なまま撮影を進めたため、完成した作品はほとんど「イメージフィルム」のようになってしまいました。
この作品の世界観と幻覚シーンの映像を活かして、全く別のストーリーの映画が作れないか、と考えています。
前述の「死亡遊戯」は、クライマックスのアクションシーンを活かすために、主人公のそっくりさんを探さなければなりませんでしたが、この私の作品では、活かすのは主人公が登場しない幻覚シーンです。主役以外が登場しているシーンのうち、使えるところは出来るだけ使いつつ、新しい主人公で新しいドラマを作っていこうと企んでいます。
撮影もグリーンバック合成を多用して、イメージ優先の映像を作ります。
恐らく、セットもミニチュアセットの合成なども駆使することになるでしょう。
キモになるのは、ストーリーです。
今回は、arasuji.comさんの創作術に沿って、出来る限りエンタメ作品としての面白さを兼ね備えたストーリーを作るつもりでいます。
俳優の撮影はグリーンバック中心になるので、今後、出演者の募集等、告知をするかもしれません。興味のある方はご連絡ください。
また、イメージフィルムバージョンとなっている前作を、期間限定で公開します。
一応は20分のショートムービーになっています。
これは、「メルマガ読者限定ページ」内で公開します。公開期間は一時的なものになるかと思うので、ご覧になりたい方は、メールマガジンに是非ご登録ください。
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