MVG世界進出への道?
30年前の野望再燃か?
レンタルビデオにまだVHSテープが並んでいた頃、自主映画の製作を始めました。
当時、漠然と考えていた野望は、「全国のレンタルビデオ店に、MVG作品を並べる」というものでした。
しかも、何となく、業界のしきたりに従って作品を作っていては、自分の作りたいジャンルのものは作れないだろうし、良く分からない理由で、無駄に製作費がかさむだろう、と想像していたので、あくまでインディーズ映画、自己レーベルとして成り立たせたい、と考えていました。
いろんな意味で、考えが浅かったので、もちろんこれは実現せずに、細々と趣味の映画作りを続けているわけですが、時代が変り、形を変えて目指すべき野望が見えてきた気がします。
まあ、得意の妄想です。
インターネットのYoutubeを利用して、自分の動画作品を全世界に発信できる、という状況は良く知られています。
誰でも、正しい手順でYoutubeに動画をアップロードしさえすれば、その動画は「世界公開」されたことになります。
チャンネル登録数などのかなり厳しい条件をクリアすれば、Youtubeからの広告収入も得られる、という事になっています。(実態は、広告効果が期待できず、広告料はどんどん安くなっているそうですが)
Youtubeで成功している動画は、基本的に、短くてインパクトがある、いわば「一発芸」的なものが主流です。観る人も、そんな動画を無料で見ることを期待しています。
単に「自分の動画を多くの人の目に触れさせたい」というだけであれば、Youtubeは効果的なサービスです。
しかし、低予算とは言え、自分達のエネルギーを注ぎ込んで作った映画を、単に無料で公開するだけでは、何とも虚しいものがありました。
そこに登場したのが、アマゾンビデオダイレクトです。
これは、ようやく浸透しつつあるアマゾンの電子書籍キンドルの、ダイレクトパブリッシングと同じように、個人が手続きをして、データをアップロードすることで、アマゾンの「商品」として動画を流通させるサービスです。
アカウントの登録を済ませてから、短いデータをアップロードするまでに、色々と難航しましたが、数日前、ようやく2本のビデオが公開されました。
アマゾンプライム会員は無料で動画を見られることもあって、公開後、すでにアメリカで少し見られているようです。ビデオは「レンタル」「購入」のそれぞれに、価格が付いているので、30年前に考えた、「レンタルビデオ店に自分の作品が並んでいる」という状況に、非常に近いものと言えます。しかも、市場は世界中なのです。
和製の低予算映画が入り込む余地はあるか?
私は、レンタルビデオ特有のジャンルとして、B級モンスター映画が気に入っています。
必ずしも満足のいく出来の作品ばかりではないのですが、レンタルビデオの気軽さと、モンスター映画の荒唐無稽さの相性が良いと思うのです。
しかし、残念ながら、日本製のB級モンスター映画はほとんど見かけません。あるにはあるのですが、アメリカ製やアジア製のモンスター映画に比べて、真面目すぎるというか、製作体制が本格的過ぎるために、製作費がかかってしまい、量産できないのではないかと思います。
アメリカのB級映画専門の制作会社の製作体制を見ると、不真面目に思えるほど小規模で、「低予算で完成させること」「流通させて収益を上げること」に特化しています。
アメリカ製の作品と同じものを目指しても差別化は出来ませんが、日本ならではの要素を軸に、和製のB級モンスター映画を作ってアマゾンで公開すれば、楽しんでくれる人(ファン)が、世界のどこかにはいるのではないか、という気がしてなりません。
幸い、MVGでは元々の低予算体勢に加え、超短期間で作品を完成させるためのグリーンバック合成中心の映画製作工程を確立しつつあります。
今後、60分から70分程度の「和製B級モンスター映画」を中心に作品作りをして、アマゾンからの収益を狙うのを新たな野望として設定したいと思います。(あくまで妄想ですが)
「和製B級モンスター映画」の製作のキモになるのは特撮です。私自身が特撮映像制作を行なっていますが、今後、その仲間も増やしていかなければなりません。
特撮仲間の輪を広める意味もあって、週刊メールマガジンを発行しています。
無料メルマガ「DIY特撮入門」
アマチュア映像作家や、映像作りに興味がある方に、超低予算で本格的な映像作りを楽しむ方法を、実例を交えながらご紹介していきます。