超短期間で映像作品を作る裏技教室(2018.10.27更新)
この記事はリアルタイムのレポートを追記していきます。
個人でも映画は作れます。ただし・・・
高性能なビデオカメラやスマホの普及、パソコンによるビデオ編集の普及。
これによって、企画さえしっかりしていれば、充分にクオリティーの高い映像作品は作れる環境が手に入りました。
映画づくりは
- 事前準備
- 撮影
- 編集
と、大きく3つに分けられます。
このうち、「撮影」は最もイメージしやすくて、仲間との行動も楽しい作業です。
ただし、問題は、普通思われているよりも、遥かに撮影に時間が掛かることです。
例えば、一般的な映画は1000もの映像を繋ぎ合わせて作られています。
では、一日に撮影できる映像の数はどれくらいだと思いますか?
趣味の映画づくりで、楽しみながら撮影する場合、10~20程度が普通です。
つまり、このペースだと、50日から100日も掛かる計算になります。
しかも、プロの現場ではありませんから、毎日撮影できるわけではありません。
週末にコツコツ撮影するとしたら、撮影だけで何年も掛かってしまいます。
結果的には、時間が掛り過ぎて、作品は未完成に終わります。
これが最も多いパターンです。
アマチュアがプロの真似をする必要はない
映画作りを始めようとすれば、映画の教科書を参考にするでしょう。
従来の教科書は、あくまでも「プロのやり方」を手本にした方法の紹介です。
しかし、前述したように、アマチュアはプロのような環境で作品を作ることが出来ません。
例えば、教科書には以下のようなスタッフが必要とされています。
監督
助監督
撮影監督
カメラマン
マイク
レフ板
照明
記録
メイク
衣装
小道具
録音
制作
車両部
自分だけの映像作品を作るために、こんなスタッフを揃えるべきでしょうか?
揃えなければ、映像作品は作れないでしょうか?
私は、アマチュアの強みを活かした、別のやり方があると確信しています。
「アマチュアの強み」とは何でしょうか?
最大の強みは、「同業者やクライアントの目を気にせず、必要最低限の資金や環境で制作ができる」ということです。
中でも画期的な手法の一つは、人物の撮影を背景と別々に行うことによって、圧倒的に撮影期間を短縮するやり方です。
これは、確かに邪道な手法です。
プロの演技者は、「そんなものは本当の演技ではない」と言うでしょうし、プロのカメラマンも、「そんな映像は稚拙だ」と思うでしょう。
しかし、重要なことは、撮影期間が大幅に短縮できることで、作品を完成させられることです。
邪道なやり方かどうかはともかく、創作したストーリーを、高い再現率で映像の形に出来るのが特徴です。
理屈はともかく、私が現在進行形で制作しているショートムービーの事例を紹介していきます。
工程1・ストーリー作成
オリジナルのストーリー作成法については、この記事ではあえて割愛します。
その代り、非常に参考になるサイトを紹介します。
このサイト「あらすじドットコム」の無料講座を読むだけでも、エンターテインメントストーリーの作り方のキモが習得できます。オススメです。
工程2・シナリオ作成
作成したあらすじを、シナリオに変換します。
シナリオは、物語を「目に見える形」に変換する第一歩です。
小説では、「~と思った」と書けば済む部分も、「主人公が~と思っている」ということが、観客に伝わるためにはどんな映像が必要か、を意識して、
・視覚的な描写
・セリフ
だけで書くことが必要です。
シナリオがしっかりと出来上がれば、映像の設計図になります。
工程3・絵コンテ案作成
私は、作成したシナリオを紙出力して、その余白に、イメージしていた映像のメモをラフに描きます。
自分に内容が分かればいいので、本当にラフな絵ですが、一通り全ての映像を描き出します。
工程4・背景撮影
シナリオとラフな絵コンテを手に、イメージした撮影場所に行って撮影を行います。
ただし、特徴は、登場人物無しで背景だけ撮影することです。
あたかも人物がいるつもりで、全ての撮影を済ませます。
背景はフリー素材でも構いませんし、場合によってはミニチュアセットでもOKです。
工程5・人物仮撮影
人物はグリーンバックで撮影しますが、その前に、人形などを使って人物の仮映像を全て撮影します。
人形なので動きなどは表現できませんが、撮影するサイズや体の向きなどは本番同様に撮影します。
工程6・仮編集
撮影した背景映像と、人形の仮映像を合成編集して、完成形と同じような動画を作成します。
これを行なうことで、あらかじめ完成イメージを確認できます。
肝心なことは、この仮編集は、人物映像以外は本編集でもあるということです。
後に行なう人物のグリーンバック映像を、人形の映像と差し替えることで作品を完成させることになります。
工程7・絵コンテ作成
仮編集した映像から静止画を書き出して、絵コンテを作成します。
これを作ることによって、人物のグリーンバック撮影が格段にスムーズになります。
撮影時の体の向きや角度などが、通常の絵コンテより判断しやすいからです。
2018.10.27の記事はここまでです。続きは後日、追記していきます。