2021年の進捗と2022年の展望
2021年も残すところあと3週間というところで、今年のまとめと来年の展望についてまとめてみようと思います。
2020年の年末に掲げた構想では、2021年は、ショートムービーを中心にいくつかの映画を製作することになっていました。
ただ、私が作るのは、通常の形式の映画と違い、「人物」と「背景」を別々に撮影して、編集して合成させる手法(升田式スーパープリヴィズ法)を使った映画です。
まずは、人物の代わりに人形を使って全編の撮影・編集を行って、人形劇のような形で作品を半ば完成させるのが特徴です。
つまり、仮編集の状態(プリヴィズ)までは、登場人物の撮影無しに、一人でも製作が進められるんです。
その後、都合がついた役者から、一人ずつ別々にグリーンバック撮影を行って、該当する場面の人形と差し替えて、調整することで作品を完成させます。
このように、ギリギリまでワンマンでの製作が出来る手法なので、自分のやる気さえあれば、他人のスケジュールに左右されることなく、作品のストックができるのが、升田式スーパープリヴィズ法の特徴です。
しかし、結論から言うと、「あとは人物撮影をして人形と差し替えるだけ」という状態まで完成したのは、小説家のミシマナオミさんに原案をご提供いただいたショートムービー「虹色の霧」1本のみ。
全く、不本意な成果と言わざるを得ません。
以下、2021.12現在の作品進捗です。
■「虹色の霧」(プリヴィズまで映像完成)
■「恐竜霊」(シナリオまで完成)
■「神隠しの殺生石」(仮シナリオまで完成)
■「複製人間(仮題)」(あらすじまで完成)
■「ツングースの楽園」(編集中・一部未撮影)
作品作りには、まず、たくさんの「あらすじ」が必要です。
あらすじは100%映像化できるとも限らなくて、映像化できないものは
- 小説版
- オーディオドラマ版
- コミック版
として完成させる可能性もありますから、とにかく数をたくさん用意する必要があります。
物語創作の最大のキモは、この「あらすじ」だと思っていて、私はそこにそれほどのオリジナリティを求めてはいません。
そもそも「面白い」と感じる物語にはいくつかの型が存在していて、その「型」自体はオーソドックスなものをそのまま使ってもいいと思っています。
その型と、自分が魅力を感じている要素を新しく組み合わせるだけで、十分だと感じているからです。
しかし、今年痛感したのは、あらすじ作りが思うように捗らないことです。
やはり、ゲーム感覚であらすじ案を量産できる「脚本家集団」を養成しながら準備する必要があるのかなあ、と感じます。
最近はリアルでのワークショップを開催したりということがしにくい状況なので、2022年は、オンラインを使ったリモートワークショップや、あらすじコンテストなどを企画して、映画の原案者として創作活動に参加していただく機会を設けようかとも思います。
ご興味がある方は、ぜひご参加ください。
ちなみに、私が目指しているのは、スモールムービーです。
もちろん、大きなスクリーンで上映することも魅力ですが、主な視聴の場は、スマホの画面だと思っています。
スマホで気軽に見られる、結構面白いビデオ映画、としてのスモールムービーを量産して、見てもらうだけでなく、スーパープリヴィズ法によって、気軽に後から出演者として作品に登場して楽しんでいただきたいのです。
スーパープリヴィズ法による映画制作については、2021年現在、2冊の電子書籍で、内容を解説しています。
その中の一つ「7日間で作る ミニチュア映画入門」を紹介させてください。
今後想定するワークショップ等も、この電子書籍の内容を元にしたものになると思います。
あなたは「DIY映画の作り方」を知ってますか?
普通の映画ではありませんよ。「DIY映画」つまり、アマチュアが趣味で作る映画です。
例えば、サラリーマンの人が、余暇に趣味として映画を作ろうとした場合、プロが作るのと同じやり方を真似ても、最悪の場合、作品を完成させることが出来ません。
何故だか分かりますか?
予算が少ないから?技術がないから?
いいえ。最大の理由は、「時間がないから」です。
プロが作る、普通の映画は、例えば3週間、まとめて時間を作って撮影が出来ます。
それが仕事だからです。
しかし、あなたが、プロと同じ正味20日間の撮影をするためには、どれだけの「期間」が必要ですか?
当然、平日を丸々使って撮影することなど出来ませんよね?
週末、週に1回くらいのペースですか?
その場合は20週。5ヶ月掛かります。
仲間と集まって撮影できるのは、月に1回くらいのペースじゃありませんか?
その場合は20ヶ月、1年8ヶ月掛かります。
そんな時間を費やして、果たして完成までモチベーションを維持できるでしょうか?
趣味の映画を完成させられるでしょうか?
仕事ではありませんからね?
「やる気」が低下したら、そのまま制作は頓挫しますよ。
私は、最近まで、そんな時間を費やして、映画を作ってきましたが、そんなペースでは満足できなくなりました。
そこで、根本的に撮影体系を見直し、撮影期間を数分の一に短縮する、画期的な手法を確立することにしました。
本書は、その手法「スーパープリヴィズ方式」を確立させるために行なった、実験の記録です。
と言っても、堅苦しい理論の本ではありません。
「7日間でショートムービーを完成させる」という、罰ゲームのような無茶な制約の中で、実際に作業を行なったドキュメンタリーです。
ジャンルとしては、バラエティーと言っていいでしょう。
しかも、映画の内容は、「敵対する保安官とハンターによる、モンスターとの戦い」という、コテコテのB級映画です。
ただ、そこは我がMVG作品です。
バカバカしいことを大真面目にやっています。
結果、実験は成功し、ここに「スーパープリヴィズ方式」は再現可能な手法として確立しました。
私にとっては、記念碑的な作品です。
是非、あなたの感想をお聞かせください。
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Progress in 2021 and Prospects for 2022
With just three weeks left in 2021, it’s time to reflect on this year’s progress and set the stage for plans in 2022.
Achievements in 2021
At the end of 2020, I outlined a plan to create several films, primarily short movies, in 2021. The production method I use differs from conventional filmmaking: it’s called the Masuda Super-Previs Method. It involves separately shooting “characters” and “backgrounds,” then merging them through editing and compositing.
Initially, I film and edit the entire project using puppets in place of actors, creating a semi-finished product akin to a puppet theater. This allows me to advance the film to a pre-visualization stage (previs) without involving actors. Once the previs is complete, I record actors individually against a green screen and replace the corresponding puppets in the scenes, finalizing the film.
This one-person-friendly approach enables steady progress regardless of others’ schedules, provided I stay motivated.
Current Project Status (as of December 2021)
- “Rainbow Fog”: Completed up to previsualization (previs) stage.
- “Dinosaur Spirit”: Script completed.
- “The Cursed Killing Stone”: Draft script completed.
- “The Cloned Human” (tentative title): Outline completed.
- “Paradise of Tunguska”: Editing in progress; some scenes remain unshot.
Although I envisioned completing several projects to the previs stage, only Rainbow Fog, based on a concept provided by novelist Naomi Mishima, has reached that goal. This outcome is far from satisfactory.
Strength in Numbers
Creating outlines is essential for generating multiple story concepts. Not every idea will lead to a film; some may evolve into novels, audio dramas, or comics. Volume is key to generating creative opportunities.
While I don’t demand extraordinary originality in my outlines, I believe engaging stories often follow familiar patterns. Combining these timeless structures with elements I find captivating yields compelling results.
That said, outlining has progressed slower than expected this year. I feel the need to train a “scriptwriters’ team” capable of generating outlines quickly and systematically, perhaps gamifying the process.
Plans for 2022
Given the difficulty of hosting in-person workshops, I plan to introduce online remote workshops and pitch an “Outline Contest” to engage participants in the creative process as film concept originators. If you’re interested, I’d love for you to join.
Embracing Small Movies
My focus is on small movies—videos primarily viewed on smartphone screens. These short, engaging films offer a unique opportunity for audience participation through the Super-Previs Method, enabling viewers to later appear in the productions as actors.
I’ve detailed this method in two e-books as of 2021, one of which is titled “An Introduction to Miniature Filmmaking in 7 Days”. This book chronicles the experimental process of completing a short film under a seven-day constraint. The final product? A tongue-in-cheek B-movie about a sheriff and hunter battling monsters—a ridiculous premise executed with utmost seriousness.
Through trial and error, the Super-Previs Method has proven replicable, enabling faster film production without sacrificing creativity. This experimental success represents a personal milestone.