伝説の水曜スペシャル関連本「ヤラセと情熱・川口浩探検隊の『真実』」を読んで

「EX大衆」で2015年3月から連載された《プチ鹿島の「川口浩探検隊」探検隊 》というコーナーの記事を元にした書籍が7年半以上の時間を経て書籍化されました。

 

「川口浩探検隊」については、嘉門達夫のコミックソングにあるように、自分では実際に見ていないのに一般論を自分の意見であるかのように言う人が多くいます。

過去の創作物に対して、茶化して揚げ足を取って笑う輩も多くて辟易するのですが、本書は想像通り、最後の一次情報資料としても興味深い一冊でした。

 

これまで断片的に知っていた裏話などが、複数の証言者の話によって、より具体的に語られている部分や、想定されていた「川口浩探検隊の新しいコンセプト」に関する衝撃の事実が記されています。

 

私が興味深く感じたのは、怪物のようなプロデューサーが、スピルバーグ監督の「レイダース」を見て、「うちもテレビで『和製インディジョーンズを作るぞ!』」と宣言して、川口浩探検隊を作ったこと。

そんなことは全く知らずに、川口浩が没した時に私が「川口浩探検隊をモチーフに、和製インディジョーンズを作ろう!」と決意して、大学生活の3年間を費やして作ったのが「水曜スペシャル The Movie 水晶ドクロ伝説」です。

当時のビデオパッケージも、比べてもらうと分かるように、完全に「レイダース」を意識しています。

この時に物語のキーとして登場させた「水晶髑髏」は、もちろん有名なマヤ文明の「ヘッジス・ドクロ」がモデルですが、偶然にもその後20年近く経って、インディジョーンズ4「クリスタルスカルの王国」(2008)でも「水晶髑髏」というモチーフが使われました。

昔の仲間からは「お前、スピルバーグにパクられてるぞ(笑)」とからかわれていましたが、私も喜んで「ジョージとスティーブの役に立ったなら良いじゃないか」と冗談を言っていました。

 

この作品は、本家・川口浩探検シリーズで使われていたBGMを出来る限り再現しています。

製作当時は発表することを想定していなかったためです。

もちろん権利上の問題があり、テレビ以外では公開や、販売することが出来ません。

 

この書籍を読んで、改めて「BGMを入れ替えたバージョン」を製作する意欲が湧いてきました。

実は当時はPCのスペックが十分ではなく、撮影した8mmビデオの画質をさらに大きく落とした状態で編集せざるを得ませんでした。

今なら可能な限りオリジナルの品質を保ったままで、再編集が可能です。

 

更に、35年後の現在のシーンを追加して、過去の探検を懐かしむ形の別バージョンの新作も企画できそうです。

 

私は今現在も、川口浩を主人公にした探検ドラマとして、「チーム・ウェンズデイ探検シリーズ」を製作しています。

それらの作品も、「回想シーン」として使う形で、再構成が可能かもしれません。

 

↓↓↓「チームウェンズデイ探検シリーズ」予告編はこちらから↓↓↓

「ヤラセと情熱」という書籍を読むことで、50代半ばの水曜スペシャルファンが新たな創作意欲を掻き立てられました。

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