新しい読書習慣のススメ・文学作品は紙の本 実用書は電子書籍
偏った読書習慣、文章作成法は国語教育の影響が大きい?
読書の重要性、有効性について異論はないでしょう。
知識や考え方を新たに得るための、インプットの手段として
こんなに安上がりな方法は他にありません。
しかし、私もついついやってしまうのですが、
読書法については、間違った習慣がなかなか抜けてくれません。
それは、文章に関する教育を、学校の国語という教科の中で
まとめて行なっていることに原因がある気がします。
国語の教科書には、教材として文学作品が並んでいます。
それを、味わって読む、ということが基本で、
作文にしても、文学的な書き方を手本にしているのではないでしょうか。
実際には、文学者が書いた文章は、文章の基本を学ぶのに必ずしも適しているとは思えません。
プラスアルファの要素が多すぎるのです。
技術文書やレポートも、文学的な回りくどい書き方をしてしまう人がいます。
それは、年配者に限ったことではありません。
若い人でも、いざ、フォーマルな文章を書こうとすると、
途端に修飾語だらけで、難しい熟語を並べた、分かりにくい文章を書きがちです。
これは、多くの人が技術文書の書き方を習っていなくて、
学校で習った作文の延長で文章を書こうとするからではないでしょうか。
見よう見真似で、格調高い文章に近づけようとするから、こういうことになってしまうのです。
文章の一番の目的は、読んだ相手に物事を正確に伝えることです。
雰囲気を醸し出したり、感動させたりするという文学的な機能は
伝達が出来た後の、次の段階の話です。
学校で徹底して、分かりやすい文章の書き方を習っていたとすれば
技術文書に「味わい」を含めようとして、分かりにくい文章を書くことは無いはずです。
平易な文章は安っぽい、という誤った感覚を持たないはずなのです。
例えば、学校から自分の家までの道順を、文章だけで説明するとか
自分の考えを筋道立てて文章で説明するとか、そういう訓練が不足していると思います。
情報過多時代の正しい読書方法とは
ようやくここから本題ですが、読書方法についても認識を変える必要があります。
普段から正しい方法で読書をしている人にとっては、当たり前の事ですが
冒頭に書いたように、私も意識しないと、ついつい間違った読み方をしてしまいます。
それは、「文学作品と実用書の読み方を同じにしてしまう」ということです。
一言で言って、文学作品は、物語を味わい、楽しむものです。
当然、最初から順番にじっくり咀嚼しながら読んでいきます。
一方で、実用書は「その本から実用的なヒントを探す」のが正しい読み方です。
よく、訓練として、一冊の実用書はメモを取りながら15分で目を通せ、と言われます。
これはやってみると難しくて、私はどうしても30分くらい掛かってしまいます。
実用書の正しい読み方は、ざっと目を通して使えるヒントを探すことです。
必要なヒントを見つけたら、そこで読むことをやめてもいいくらいです。
実際には、いくら深く読んだところで、そのときの自分の目的や意識によって
本から受け取れる内容は限られてしまいます。
入手した本を、事あるごとにざっと読み返す、ということが有効です。
一度読んだはずの本でも、自分の感覚や経験が変っていると、
以前にはヒントとして見えなかった事が、読み取れるようになっているからです。
そうは言っても、1000円か2000円する実用書を買ってきて、
ざっと目を通して本を閉じる、ということは、もったいない気がしてしまいます。
そのため、この情報過多の時代に、まるで小説でも読むように、
隅から隅まで実用書を読み込む、ということをしてしまうのです。
電子書籍は有効に活用したい
最近、ようやく電子書籍が普及し始めました。
ちょうど、音楽CDが登場したときに
「やっぱり音楽はレコード盤に限る」
「CDはジャケットが小さくて買った気がしない」
という批判が多かったのと同様の声が聞かれます。
「やっぱり本は紙で読みたい」
「電子書籍は買った気がしない」
という声です。
しかし、それは、自分の好きな文学作品まで電子書籍で読むことを想像していませんか?
小説は私も紙の本を買います。
場合によっては、電子書籍で読んでみて、面白かったので、紙の本でその作家の作品を
買い揃える、ということもあります。
電子書籍は、そういう種類の本でなく、実用書を正しく読むのにこそ最適なのです。
値段も割安。
ヒントを探す読み方をしたあと、本棚で場所を占領することもないですし、
例えば、月1000円ほどのKindleの定額サービスに契約すれば、
Unlimitedに指定されている書籍であれば、実質、読み放題です。
先日、KindleのUnlimited本に関して、Kindle側が独自の判断で設定を変えた
という事で、大手出版社からクレーム騒動がありましたが、
そもそもあれは、読者の側が、実用書の類を読まずに
暇つぶしで読むタイプのマンガや雑誌ばかりダウンロードしたことが原因です。
アンチ電子書籍の人たちは、「やっぱり電子書籍はダメだ」と言いそうですが
本来の電子書籍の特性や、閉塞感の漂う現代で、突破口となる「個人の行動力」は
ビジネス書をはじめとする実用書を読むことによっても生まれます。
例えばKindle本に関しては、まだまだ認知度が低くて、
専用端末を持っていないと読めないと思っている人が多くいます。
パソコンやスマホ、タブレットにアプリをインストールすることで無料で始められます。
初めは無料書籍を読むことからでも良いので、是非、電子書籍に親しんでいって欲しいと思います。
私はamazon端末でキンドル書籍を読み上げさせ、その音声をラジオのように聞くことで、書籍からの情報収集に利用しています。
多くの人が、効率良く自分のアイデアを生かすような行動を取り始めると
有意義な生活を送りやすくなるのではないでしょうか。
なるほどと思っても、すぐに行動しない人は1年後も行動しません。
おそらくずっと行動できません。
忙しいからこそ、手軽に始められることは始めて、
早い時期からメリットを得られるようにすることをオススメします。
参考になれば幸いです。
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