インディーズ映画をビジネスにするアイデア・リメイク権販売

お金のためじゃなくても稼げるなら稼いだ方が良い

インディーズ映画・自主制作映画は昔から存在していて、特に学生映画など、創作意欲が高い若者を中心に自分たちの思想で映画を作る活動は昔からされていました。

 

音楽のバンドとか演劇とかと同じような動機・モチベーションで映画作りをする人たちが一定数います。

私もその一人です。

趣味としてやっている前提ではあるんですが、これでお金を稼げたらそれに越したことはないと、これは誰でも思っている筈なんです。

 

ただ、ご存知のように、話はそんなに甘くはありません。

音楽の活動をしてライブハウスでライブをしたとしても、お金の流れは、店から出演料をもらうのではなくて、出演する側が発表の場を買っているということがほとんどです。

 

他の舞台系の活動も、出演している本人たちがお金を払うのが当たり前のようになっているのが現状です。

これは需要と供給の関係なので仕方ないんです。

 

話をインディーズ映画・DIY映画に絞ると、多くの作り手は「自分たちはお金のためにやってるわけじゃないから、別に売れなくていいんだ」という言い方をするんですね。

もちろんそうでしょう。

仕事は別にあって、「これは趣味だ」ということであれば、「お金のためじゃない」と言えますから。

 

でも、私は当事者として実感があるんですが、「お金のためじゃない」というのは、やっぱり言い訳なんですよね。

 

創作活動に協力してくれる人たちに、大抵の場合、報酬は支払うことができません。

映画を作るときの資金は、言い出しっぺであるプロデューサーの自分が全部出すのは当然ですが、協力者にも「無償で手伝ってくれないか」というのが大前提になっちゃってるんです。

本来であれば、大の大人が1日潰して付き合ってくれるわけですから、それなりのお礼は渡すべきなんです。

 

それを「趣味の活動だから、あなたも自分の趣味のように参加してくれませんか?」ということで、賛同してもらってるわけです。

これはとてもありがたいことなんですけれども、「お金のためじゃないから払えないんだよね」という言い訳に使っていたり、「これで儲けようとしているわけじゃないから、作品がつまんなくてもあんまり厳しい批評はしないでね」という言い訳にもしていると思います。

 

正直な理想を言えば、趣味の活動がお金になれば間違いなく有り難いんです。

楽しんで趣味の活動した上に、「電気代分くらい稼げないかな」という発想は全くおかしくないことだと思います。

 

「お金のためにそういう活動をすると良くない」「お金に魂を売るな」と言う人たちがいますが、私は賛同しません。

  • 好きなことをやってお金にもなる
  • 仲間にはお礼も払える

これは素晴らしいことじゃないかと単純に思います。

 

趣味で儲けてると、がめつい奴だと思われるからイヤというのであれば、自分の取り分を堂々と寄付でもすればいいんです。

地元で子ども食堂の事業をやっているところに寄付するとか、いくらでも手はあります。

その活動に価値があって、何らかの形で稼げるのであれば、積極的に稼げる活動をしましょうよという話です。

目指すのは「面白いけど低予算だから残念な作品」

実際、売ることまで考えた作品は、人をどうやって喜ばせようかを考えているので、面白くなります。

活動も利他的な要素が加わるため魅力的になる筈なんです。

 

ただ一つ大事なことは、私たちが低予算でDIY映画を作って「1本3000円で買ってください」と売りに出しても、全然売れないとは思うんです。

「商売ってそんな簡単なもんじゃないよ」という話なんですが、売れない理由は、その作品自身にはお金を払うだけの魅力がないからなんです。

その中で何とか映画を収入源にしようとすれば、興行主が出演者から逆にお金をもらって出演する機会を与えているのと同じように、「映画に出演したい」と言う人たちから、逆にお金をもらうビジネスモデルもあり得ますが、今回提案するのは別の手法です。

その映画自体が企画書になっているような発想で、「リメイク権を買ってもらう」というアイデアです。

 

リメイクというと、昔の名作映画を現代版に作り直したり、外国映画を国内向けにアレンジして作り直すのが一般的です。

ここで提案するのは、「この作品なかなか面白いけど低予算だから、映像的にいろいろ残念だよね」そう言われることを目標にして大風呂敷を拡げた楽しい作品を作るべきじゃないかと思うんです

 

例えば「スター・ウォーズ」とか「インディ・ジョーンズ」のような大作映画。

これを大真面目に作ろうとするんです。

もちろん大金はかけられませんから、ミニチュアを多用したり、シンプルなデジタル合成を駆使して低予算で仕上げます。

「チャチなことを逆手にとって笑わせる」という意図も一切なし。

作り手は本気で大作映画と同じような効果を出そうとして作るところがポイントです。

 

そうすると、いろいろ突っ込みどころ満載の拙い映画にはなるんですが、話として面白ければ、やっぱり面白いと思うんです。

 

もちろん、その映画自体は商品にはなりません。

でも、1本当たり1000万円くらいの予算で、低予算のビデオ用映画を量産しているようなメーカーにとっては、リメイクの候補としてとても判断がしやすい可能性があります。

 

リメイク候補としてアピールするには、もちろん完成作品を発表して、できるだけ人に見てもらわなければいけません。

世界規模のビジネスをしている相手にアピールするのであれば、初めから英語版で作ることも有効でしょう。

そして、「この映画のリメイク権を販売します。連絡はここへ」ということを映画の最後にクレジットとして出してしまってもいいと思うんです。

こういう形で低予算映画を作るというのも、ちょっと面白いんではないかなと思います。

 

今回はいつにも増して妄想の話でした。

でも、私は半分は本気で考えています。

せっかくいろいろ試せる時代ですから、試していきたいなというふうには思います。

賛同してくれる方は是非、ご一報ください。

参考になれば幸いです。

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