孤独な創作を続けるために:コミュニティが“継続力”を劇的に高める理由
ひとりでは続かない創作も、仲間がいれば“続けられる仕組み”に変わる。
創作が続かない理由と、孤独が生む落とし穴
創作活動が仕事という人もいると思いますが、ここでは趣味の創作活動について考えます。
基本的に「創作」は「一人でも楽しめる」というのが最大の特徴で大きなメリットです。
創作の代表格は「絵画」や「小説」ですが、これは一人の作家がゼロから始めて仕上げまで行います。
この満足感を味わいたくて、絵手紙教室や小説教室も人気なのではないでしょうか。
ただ、趣味として創作活動を行なう場合、必ずしもその道のプロのやり方を手本にするのが正解とは限らないと思うんです。
言うまでもありませんが、プロは創作の技術を活かして読者・観客を満足させ、その対価を得ているわけです。
仕事ですから、やる気が起きる内容だろうが乗り気でない企画であろうが、商品としての創作物をたった一人で完成させる力があるのがプロ。
私たちがプロを真似ようとすると、大抵の場合、すぐに壁に当たります。
「モチベーション」が持続できずに、作業が停滞するんです。
ここがプロと大きく違うところで、プロはモチベーションゼロでもその日の最低限のノルマをこなすのに対して、趣味の創作の場合は、モチベーションが下がれば簡単に手を止めてしまうんです。
そういう意味で、趣味活動の最大の課題は「続ける力」をどう確保するかだと言えます。
例えば「技術習得」も「出来ること」を増やしたりレベルを上げたりすることで、自分のモチベーションを維持させるための行動とも言えるでしょう。
創作における共同作業のデメリットと注意点
孤独な作業が続きにくいのなら、コミュニティで共同作業にすればいい、という発想になるんですが、大前提として、「創作」と「共同作業」は上手く行かないことも多いと思います。
例えて言うと、「野球をしたい人集まれ」と言ってチームを作っても、ほとんどの人がピッチャーをやりたくて集まる状況と似ています。
やりたくもないキャッチャーを任されると、参加しなくなるんです。
自分で創作をしたいと思っている人は、当然、自分がピッチャーとして中心人物になりたいわけですから、お互いに「自分の協力者が欲しい」と思って参加することが多いのでしょう。
他にも創作における共同作業にはデメリットがあります。
- ワンマン作品に比べて完成品への愛着が薄れる
- 作品への評価を独り占めできない
- 意見の違いで摩擦が生じる
こうした点は、作家性を持った人ほど強く感じるはずです。
私自身も、基本的にはワンマン体制で映画を作ってきました。
もちろん、撮影時には仲間に協力してもらうんですが、意見を取り入れて共同で創作する、という内容ではありませんでした。
何故そうしていたかと正直に言えば、他人の意見を取り入れることで、作品が自分の想定したものから外れていってしまい、評価を独り占め出来ない事に抵抗があったからです。
創作を続けるためにコミュニティが圧倒的に有効な理由
最近になって私自身、感覚が大分変わってきました。
その作品に対して最も愛着を持っていて、理解しているのは自分だとしても、ワンマン体制にしたからといって必ずしも理想的な出来になるわけではないことが分かってきたからです。
創作物は時間が経つと客観的に見られるようになります。
自分の我を通した場面以外に、協力者の意見を取り入れてみた部分がとても良いことに気付くことも増えてきました。
そして何より、ワンマン体制だと
- 完成にこぎつけられない
- 完成しても誰にも見てもらえない
ということが多くなってくるんです。
学生時代は無自覚に巨大なコミュニティに属していたので、その恩恵を受けていたという事は、失ってみて実感します。
創作を続けるための“モチベーション設計”とは何か
コミュニティには間違いなく強みがあります。
- 孤独感の軽減
- 承認欲求の満たし方が広がる
- 仲間との約束により継続の仕組みになる
- 過程の楽しさを共有できる
- 不得意分野を補える
これらによってモチベーションが維持しやすい状況になり得るんです。
ワンマン体制で映画のような創作物を完成させるには、全ての技術を自分が習得して、作業環境も整える必要があります。
でも、コミュニティ内で役割分担すると、「自分でやりたいわけではないが必要なこと」を他の人に頼める可能性があります。
例えば、「AI技術を使えばこの必要な映像が作れるらしい」と分かっても、必ずしも自分で勉強して技術習得をしたくはない事もあるでしょう。
一方で、自分で映画を企画するエネルギーは無いが、AIで短い映像は作ってみたい、という人もいるはずです。
このマッチングの場として、コミュニティは最高の存在になり得ます。
創作コミュニティを円滑に運営するためのルールと心構え
コミュニティに参加して創作活動をする際に、気を付けた方がいいことがいくつかあります。
ざっと挙げると以下になります。
- ギブ&テイクを心掛ける
- 小さな参加を歓迎する
- ワンマン作品ではないと割り切る
- お互いに他力に頼るようにする
- 批判はしない
私は大学時代から、自分が作りたい映画に全面協力してくれる仲間を集めて作品を作ってきました。
正直、人の作品の手伝いをしたことは数えるほどしかありません。
それではダメなんです。
自分が作りたい作品に協力してもらいたいのであれば、同じ回数、人の手伝いもしましょう。
やってみると分かりますが、常に全体像を認識しなければならない製作者の立場と違って、スタッフとしての参加には別の面白さもあります。
そして当然、その経験は自分の役にも立ちます。
心掛けるべきなのは、「他の人と貢献の機会を分け合う」という感覚です。
ここでは「自分でやった方が早い」という感覚はマイナスです。
例えば、「雨の音」が必要だとします。
自分で雨の日に録音したり、水を撒いて録音したりすることも当然出来ます。
でもそれ、コミュニティ内のメンバーでも出来ることです。
「雨の音を録音してくれませんか?」と投げかけることで、メンバーは気軽に参加できるかもしれないんです。
参加してもらえれば、「協力者」としてスタッフロールに名前を加えられて、その作品の当事者の一人になれます。
特にこだわりがない部分については、積極的に他の人に協力を要請して、参加の機会を与える意識が有効だと思います。
場合によっては、編集作業を丸投げしても良いかもしれません。
「編集作業そのものが楽しい」という人もいるからです。
ご自身に編集環境がなかったり、編集作業自体がやりたいわけではない場合などはWin-Winの関係が生まれます。
映画の根幹に関わる内容の部分でコミュニティの協力を得ようとすると、その作品が純粋に自分のものと思えなくなる感覚を覚えるかもしれません。
でもそれも、実験的に受け入れてみてください。
私もそこに抵抗があったんですが、やってみると意外にも、「自分の作品である」という感覚は薄れないんです。
また、他人のアイデアを入れたバージョンと、入れないバージョンを作るということも、設計によっては可能です。
それを見比べるのも楽しいはずです。
そしてコミュニティ内では「批判禁止」を原則ルールにすることは重要です。
形になったものに対して「もっとこうすれば良かったのに」という批判は「誰にでも」できることで、ほとんどマイナスでしか無いんです。
本人は改善提案のつもりでも、モチベーションを低下させる批判は悪でしかないと考えます。
意見を持つのは自由ですが、思ったことを子供のように全部言う必要は無いんです。
大人のコミュニティとしては、ここだけ注意して、運営すべきだと思います。
そして、創作最大の魅力は作品が出来上がることです。
完成した作品は人に見てもらってこそ価値が生まれます。
映画の場合、YouTubeで公開したりDVDを販売したり、さまざまな発表方法がありますが、コミュニティメンバーが完成させた作品の告知は、全員で応援しましょう。
その作品の製作に全く関われなかった人も、広報メンバーとして活躍するつもりで、告知活動に参加してください。
たとえ発信力が弱かったとしても、ご自身のSNSやfacebookなどで仲間の作品を告知することは、とても重要な共同作業です。
これらがうまく機能すると「次の創作の原動力」に転換できて「コミュニティでの創作」のメリットが最大化します。
ひとりで行う創作活動で、「今年も大して成果物が生み出せなかったなあ」と感じるのであれば、是非、コミュニティへの参加を選択肢に入れてみてください。
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