カメラマン1人で2台のカメラを使って舞台を撮影する方法(アップ用カメラの設定)

三脚の種類に注意

前回は舞台撮影時のカメラの配置の話をしました。今回は、アップ用のカメラのカメラの設置・設定のコツを紹介していきます。

まず、大事なのは三脚です。

固定用のカメラはしっかり固定さえ出来ればいいので、ある程度の大きさがあれば、どんなものでも問題ありません。

しかし、アップ用のカメラは「動きが滑らかなもの」を使わないと、撮影時、大変に苦労します。

三脚にはスチールカメラ用とビデオカメラ用があります。

スチールカメラ用は、しっかりと固定するのが目的なので、パン(左右の動き)やチルト(上下の動き)が滑らかにできる構造にはなっていません。

ですから、自由に被写体を追う必要がある、アップ用のカメラ設置には向きません。ビデオカメラ用の三脚が必要です。

ビデオカメラ用の三脚でも、滑らかには動かせないものも多くあります。

これは買う前に充分動かしてみて、確認した方が賢明です。

既に手持ちのビデオカメラ用の三脚を使う場合は、できる限り滑らかに動くように調整してみてください。

理想としては、手を離してもカクっとバランスを崩すことがなく、かつ、レバーを指だけでもで左右に動かせる滑らかさであって欲しいと思います。

舞台の撮影は1時間から2時間、同じ姿勢で続けることが多いので、カメラを動かすのにある程度力を入れないといけない状態だと、非常に疲れる事になります。

疲れるだけならともかく、カメラがパン中に引っ掛かった動きになって、カクっとぶれた映像になりがちで、そうなると、その部分は使えないということになってしまいます。

この、「滑らかに動かす」、という事に関しては、ちょっと練習しておいた方がいいでしょう。

アップ用のカメラはカメラワークに集中 ピントと明るさはオートで

さて、実際のアップ用のカメラを使った撮影ですが、このカメラのピントと明るさは「オート」にしておきます。

固定カメラではピントを舞台中央で固定していましたが、それは厳密にいうと舞台中央から離れるとピントがずれるということです。舞台には複数の登場人物が散らばることもあるので、ピントは平均的なところに合わせておくしかないのです。

一方、アップ用のカメラは登場人物をアップでとらえることになるので常にピント調整が必要です。最近のカメラのオートフォーカス機能は優れていて、よほどの事がない限り、手動で撮影するより上手く撮れます。

同様に明るさ(アイリス)もオートにしておきます。

心配なのはスポットライトを浴びた被写体が白く飛んでしまわないかどうかですが、被写体をアップで捉えている限り、画面全体で明るさのバランスをとるオートアイリス機能で撮っても、光の飛びはおきません。

これで、アップ用のカメラの準備は出来たと思います。

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