恐竜骨格模型構想

恐竜骨格模型作りは遅々として進んでいません。が、方針として頭蓋骨部分を先に仕上げ、単独の商品として完成させることにしました。

恐竜というのは、最近の子供向け図鑑に書かれているように、基本的に鳥の仲間なんですね。とかげやワニ、亀といった爬虫類のイメージは、案外重なりません。特に制作中のタルボサウルスのような獣脚類の骨格は、怪物じみた頭部の印象が強く、あとは大きな鶏にワニの尻尾が付いている感じになるんですね。実物の標本を見ると、圧倒的な大きさが魅力にはなるんですが、ミニチュアにすると、単なる鳥の骨格模型を作っている錯覚をおぼえます。

そう考えるとやっぱり魅力なのは頭部です。大量に写真を見ながらスケッチを描いたりして粘土で造形していくのですが、骨の形やバランスが、個体によって随分と差があるんです。例えば、アメリカのティラノサウルスとアジアのタルボサウルスはそっくりな形をしていて、私には正直、見分けがつきません。頭蓋骨がちょっと違う、というのですが、同じタルボサウルスの中での個体差のほうが大きいとさえ思えます。

タルボサウルスはモンゴルで保存状態のいい化石が大量に見つかっているので、発見数が少ないティラノサウルスより、かなり研究が進んでいます。個体の年齢によって、頭蓋骨がかなり変形していくことも分かっていて、確かに写真を見ていくと、印象はぜんぜん違います。仮に化石模型を1つ完成させても、恐らく「この恐竜は作ったことがあるから、よく知っている」という事にはならないと思います。改造レベルになるのでしょうが、個体差のある標本模型も作って並べてみたいと思います。

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