ギターの練習方針は「カッコ良く」でOK

先日、教室でギターを習っている知り合いの発表会を見に行ってきました。ビデオの撮影も頼まれていたので、数人分の発表の撮影もしてきました。それぞれの家族の方が撮影した、別角度からの映像も送ってもらったので、これから編集作業に入ります。1台のカメラから撮っただけの映像よりは、多少は面白味のある映像にできると思います。

夜に発表会が終わり、そのまま、演奏した知り合い夫妻に夕飯をごちそうになったですが、色々と面白い話が聞けました。

今回、発表会を行ったギター教室の先生の方針ですが、もちろん、技術を習得するように練習をするのですが、ポイントは「まずはカッコよく」という事を心がけさせるのだそうです。
そもそも、スポーツにしろ楽器にしろ、大抵、上手な人の姿を見て「カッコいい」「自分もああなりたい」と思ったことが、習い始めた動機でしょう。
ところが、教える側としては、勿体を付けている訳でもないのでしょうが、面白味のない基礎から練習させるものなので、習う方としては、体感したかった面白さ、カッコよさを味わう前に、情熱が失せて辞めてしまう、ということも多いのではないでしょうか?

娯楽である楽器演奏であれば、「楽しみたい」「カッコよくなりたい」という事を優先して、なんら問題はないのです。スポーツもそうですが、プロのカッコ良さは、多分に理にかなったバランスの良さだったりするので、「カッコ良さを真似する」という事は上達の近道でもある可能性が高いのです。
その話を聞いて、大げさに言えば、目から鱗の感覚で感心しました。

私は元々、「本末転倒」になっている状況を批判することが多いのですが、この「下手だろうが、まず、カッコ良く演奏しなさい」という指導をしているギター教室の合理性に感心するとともに、自分も「練習段階は楽しくなくても仕方がないものだ。カッコよく表現するのはある程度技術を習得した後の話だ」と勘違いしていたと感じました。この勘違いに気付くことで、自分自身も何かを習得しようとする際に、より満足感を持ちながら楽しめるかもしれません。

後日、編集する予定の発表会の映像をみると、真ん中で主役として演奏している生徒さんは緊張しながらも気持ちよさそうで楽しそうですし、教え子のバックで自らもサポートで演奏しているギターの先生が、とにかく嬉しそうにギターを弾いているのです。
その映像を見ても、このギター教室はいいクラスなんだろうなあ、と想像が出来るのです。

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